「締め日」と「支払日」は、クレジットカードを利用していく上で必ず頭に入れておきたい大事な項目です。何となく知っているという方も多いですが、締め日や支払日を理解するとクレジットカードをより便利に使えるでしょう。
今回は、締め日と支払日の意味や違い、人気クレジットカード会社の締め日と支払日を一覧にまとめて、クレジットカード初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
目次
クレジットカードの支払いの仕組み
クレジットカードは後払い方式の代金決済用カードです。
カードで利用した代金は加盟店(=カードを利用したお店)がカード会社に請求を行い、一度カード会社が立て替える形で代金を負担し、後日カードを使った利用者の支払い用口座から代金が引き落とされます。
「締め日」と「支払日」の違い
クレジットカードの締め日とは「請求金額の確定日」クレジットカードの支払日とは「請求金額の引き落とし日」です。
クレジットカードの締め日とは?
クレジットカードの締め日とは1か月間にカードで利用した代金、すなわち請求金額の確定日です。カードの利用代金は一か月分をまとめて利用者に請求するのが一般的で、締め日にあたる日が土日や祝日でも変更はありません。
カードによっては締め日とは別に請求金額の仮確定日や確定日を設けているケースもあります。
クレジットカードの支払いがリアルタイムで反映されない事も
クレジットカードを利用すると、すぐにその情報がカード会社に届くと思っていませんか?実は全ての利用代金がリアルタイムでカード会社のシステムに反映されるという訳ではなく、売り上げ情報がカード会社に届くタイミングは加盟店によっても異なるのできっちり1か月分の請求金額ではない事もあります。
小規模な小売店や経理作業に時間がかかるお店の場合、売上げ情報がカード会社に届くのは実際の利用から1か月後という事も珍しくありません。このため、身に覚えがない請求として不正利用を疑ったものの、売上げ情報の遅延が原因で勘違いをしていたというケースもあります。
売上げ情報が届くタイミングはカード会社や利用者には分からないので請求が来て初めて分かったり、別の月にしたはずの大きな買い物の請求がまとまって来る可能性もあるので注意が必要です。
締め日を知った上で計画的に利用する方法
締め日を知って買い物をすると支払いを1か月先延ばしにする事もできます。
締め日が毎月15日で支払日は翌月10日の場合、締め日の直前である1月14日に購入すると翌月の2月10日が支払日となるため支払いは約1か月後ですが、1月16日に購入した場合は3月10日となり、購入日を2日遅らせるだけで支払いを約1か月先延ばしにする事ができます。
エポスカードや三井住友カードのように締め日を選ぶ事ができるタイプのクレジットカードなら、給料日に合わせて支払い計画を立てやすくなります。
クレジットカードの支払日とは?
クレジットカードの支払い日とはカードの請求金額の引き落し日を指します。カードで利用した代金は締め日に引き落とされるのではなく、支払日に引き落とされます。
支払日が金融機関の休業日である土日や祝日になる場合は翌営業日の引き落としとなるのが一般的です。
カードによっては支払日の前日に引き落とされる事も
基本的には土日祝日が支払日と重なった場合は翌営業日の引き落としとなりますが、休業日の前日(前営業日)に引き落とされるカードもあるため注意しましょう。
カード会社では確定した請求金額や支払日(引き落とし日)をメールで教えてくれるサービスもあるので利用すると便利です。
クレジットカードの明細書にはどんな事が書かれている?
普段何気なく見ているクレジットカードの明細書ですが、明細書には様々な情報が詰め込まれています。
カード会社からの案内、累積ポイントやポイントの有効期限、カードの利用限度額、明細の内訳など家計の管理やポイント交換の際にも役立つのでチェックしてみましょう。
クレジットカードの明細書はいつ送られてくる?
クレジットカードを利用すると送られてくる明細書ですが、いつ送られてくるかはカード会社によって異なります。楽天カードとオリコカードの場合、毎月20日頃に明細書が郵送されます。
WEB明細の利用でもっと便利に
最近では紙の明細書をなくしてインターネットやスマホアプリでカードの利用状況を確認できるWEB明細が普及してきています。三井住友カードはWEB明細にすると年会費が割引になる特典があり、その他のカード会社も紙明細書の発行停止を申し込むと100円程度の節約ができます。
WEB明細なら過去15か月分の利用明細を見られるなど紙の明細書にはないメリットも多いので切り替えを検討してみるのも良いでしょう。WEB明細にカードの利用金額が反映されるのは、カード会社に売上げ情報が届いてからとなるため、こちらもリアルタイムには反映されません。
明細書やメールの確認は不正利用対策にもなる
明細書やお知らせメールでこまめにカードの利用状況をチェックする事は不正利用対策にも役立ちます。日頃から利用状況を把握して、不審な請求がないか目を光らせておきましょう。
支払日お知らせメールの登録方法
毎月の請求金額や入金確認完了のお知らせなどをメールで受け取れる便利なサービスがあります。ここではオリコカードのお知らせメールを登録する方法を例にご紹介します。
オリコカードの公式サイトから会員ページの「eオリコサービス」にログインを行い、各種登録・変更のメニューから「お知らせメールを選択」に進みます。するとメールマガジンや利用情報のお知らせメールの受信設定が出てくるので希望するサービスにチェックを入れて「確認」を押すと設定完了です。
支払日に引き落とされないとブラックリスト入りの恐れも
クレジットカードを利用した場合は、支払日の前営業日までに支払い口座にお金を用意しておきましょう。金融機関によって引き落としの時間は異なりますが、余裕をもって準備しておくに越した事はありません。
支払日に間に合わなかったり、支払い口座の残高が不足していた場合、カードの利用を止められる事があるので注意しましょう。場合によっては遅延損害金を請求されたり、最悪の場合カード会社や個人信用情報機関のブラックリストに記録されてしまうため、今後クレジットカードやローンの審査に通らなくなる恐れも出てきます。
個人信用情報機関に記録された延滞の情報(クレジットヒストリー)は完済後5年間に渡って保存され、カード会社の社内ブラックは一度記録されると半永久的に残ってしまうため要注意です。
支払日に残高不足で引き落とせないとどうなる?
クレジットカードの支払日に口座の残高不足で引き落としができなかったとしても、即刻ブラックリスト入りする訳ではありません。
残高不足で引き落としできていない事が分かったら、すぐにカード会社に連絡を入れましょう。するとカード会社から引き落とせなかった分の代金をどう支払えば良いか回答があるので、案内に従って代金を支払います。
この場合の主な支払い方法は、後日改めて支払い口座から引き落としになるか、送られてくる払込票を使って銀行やコンビニなどから指定された口座に振り込む方法となります。
支払日に引き落とされるとカードの限度額が回復する
クレジットカードで利用できる限度額は、正しく支払日に引き落とされた事が確認されると回復します。
限度額が回復するまでの時間は支払い口座として利用している金融機関などにもよりますが、楽天カードの場合、楽天銀行の口座を利用している場合は当日から翌営業日に反映され、楽天銀行以外の口座を利用している場合は2営業日から4営業日後に反映されます。
限度額を早く回復させたい時は繰り上げ返済もできる
限度額を使い切ってしまってカードが利用できないなど、限度額を早く回復させたい場合は繰り上げ返済を行う事も可能です。繰り上げ返済を行うには、先にカード会社に電話で連絡を入れておく必要があります。
カード会社の電話番号はクレジットカードの裏面に記載されている番号でOKです。カード契約者本人が電話をかけ、カードの利用残高を一括返済したい旨をオペレーターに伝えるか、ガイダンスに従って手続きを行い、指定された口座にお金を振り込みましょう。利用残高の一部を返済する事もできるので、とりあえず限度額の半分を回復させたいという時にはこちらの方法が便利です。
利用残高の繰り上げ返済はリボ払いや分割払いの手数料を節約したい時にも覚えておくと便利でしょう。
主なクレジットカード会社の締め日と支払日一覧
人気のクレジットカードの締め日と支払日を一覧にしました。カードによって月2回締め日が設けられている事があり、選んだ締め日に合わせて支払日も変わってくるので注意が必要です。
カード名 | 締め日 | 支払日 |
---|---|---|
イオンカード | 毎月10日 | 翌月2日 |
エポスカード | 毎月4日または27日 | 4日の場合は4日・27日の場合は27日 |
オリコカード | 毎月末日 | 翌月27日 |
セゾンカード | 毎月10日 | 翌月4日 |
dカード | 毎月15日 | 翌月10日 |
三井住友カード | 毎月15日または末日 | 15日の場合は10日・末日の場合は26日 |
PayPayカード | 毎月末日 | 翌月27日 |
ライフカード | 毎月5日 | 当月26日・27日・28日または翌月3日 |
楽天カード | 毎月末日 | 翌月27日 |