クレジットカードには年会費無料のカードと有料のカードがあり、年会費有料のカードは旅行保険や空港ラウンジといった特典も充実しているのが特徴です。
年会費有料のカードを持つのはもったいないと感じる方でも、カードの使い方によっては年会費の元を取れるでしょう。
そこで今回は「年会費有料クレジットカードはお得?損?」という疑問に答えながら、年会費以上の価値があるお得なクレジットカードも紹介していきます。
クレジットカードの年会費とは?
クレジットカードの年会費とは、カード会社がサービスを提供するための費用です。
カードを発行したり、サービスを提供するには費用がかかります。
年会費無料カードはカードが使われた際の手数料から費用を確保していますが、手数料には限界があるため費用のかかるサービスは提供しづらいというのが実情です。
ですが、年会費有料カードはカードが使われていなくてもサービスにかかる費用を年会費によって確保できるので、よりクオリティの高いサービスを提供できます。
クレジットカードの年会費はいつ請求される?
クレジットカードの年会費はいつ請求され、いつまでに解約すれば支払わなくて良いのでしょうか。
年会費の引き落とし日(支払日)は加入日が基準となるので、通常はカード券面に記載されている有効期限月が解約の期限となりますが、カードによっても異なります。以下に主なカード会社の年会費の請求日(請求月)と、年会費を支払わずに解約する場合のタイムリミット(期限)をまとめました。
ただし、一部のカードについては異なる場合があるため注意してください。
年会費の請求日(請求月) | 解約のタイムリミット | |
---|---|---|
オリコカード | カード有効期限月の翌月 | 年会費請求月の前月末日 |
JCBカード | 初年度は有効期限月の翌月10日・以降は有効期限月の3か月後の10日 | 有効期限月の末日 |
セゾンカード | 入会月の翌々月4日(一部カードを除く) | 有効期限の1か月前まで |
例外として、三井住友カードのように支払日が選べるカードの場合は、カード代金の支払日によっても請求日が変わってきます。
- 支払日が10日の場合…加入日が1~15日は翌月10日・16~31日は翌々月10日
- 支払日が26日の場合…加入日が1~15日は翌月26日・16~31日は翌々月26日
ほとんどのカード会社では年会費が請求された後に解約しても返金できません。
カードの解約を検討している場合はタイムリミットまでに手続きを行う必要があります。
クレジットカードの年会費は日割りや月割りにはできないので、1日過ぎただけでも年会費が発生する点には注意してください。
年会費は引き落とし日当日に解約した場合どうなるか
年会費の引き落とし当日にカードを解約した場合は「戻ってこないのが一般的」です。
カードの年会費は引き落とし前にすでに確定されているので、年会費の請求を取り消すことはできません。
もし解約したつもりが手違いでできていなかったという場合であればコールセンターに電話をしてみるのもひとつの方法ですが、場合によっては社内ブラックとなり、今後その会社でカードが作れない恐れも出てくるので、あくまでも自己責任となります。
クレジットカードは一時的に利用停止にもできる?
年会費有料カードをしばらく使わないという場合、一時的に利用停止できると再審査もなく便利ですが、クレジットカードは一時的な利用停止はできません。
できるのはカードが盗難に遭ったり紛失した際の利用停止の手続きだけです。
三井住友カードの場合も一時的な利用停止はできず、できるのは利用停止後にカードを新しい番号で再発行する場合のみとなっています。
このように、クレジットカードの一時的な利用停止はできないため、解約するしか方法はありません。
年会費無料クレジットカードと年会費有料クレジットカードの違い
年会費無料クレジットカードと年会費有料クレジットカードの違いは、特典やサービスです。
年会費無料カードには旅行保険が付いていなかったり、付いていてもカードで旅費を支払うことが条件となる「利用付帯」という保険が主流になっています。
一方で、年会費有料カードになるとカード利用を問わない「自動付帯」の保険となり、補償金額も大幅にアップして最高5,000万円ということも珍しくありません。
その他にも年会費有料カードは宿泊施設や飲食店の優待があったり、空港ラウンジが無料で利用できるなど、ワンランク上の特典やサービスが受けられるのがメリットです。
カードのグレードによって年会費がアップする
クレジットカードの年会費は、カードのグレードに応じて上がっていくのが一般的です。
ゴールドカードとひと口に言っても、最近は年会費が2,000円程度の格安ゴールドカードも続々と登場していて、年会費の幅も広がっています。
以下にクレジットカードの年会費の相場をまとめてみました。
一般カード | 無料~1,500円前後 |
---|---|
格安ゴールドカード | 2,000円前後 |
中級ゴールドカード | 5,000円前後 |
上級ゴールドカード | 10,000円前後 |
プラチナカード | 20,000~50,000円前後 |
比較してみると、一般カードと格安ゴールドカードの年会費の差はわずかだというのが分かります。
例外として、ステータス性の高さで人気があるアメリカン・エキスプレス(アメックス)のカードは年会費が高額で、一般カードにあたる通称アメックスグリーンが13,200円 (税込)、ゴールドは31,900円 (税込)、プラチナになると143,000円 (税込)です。
格安ゴールドカードと上級ゴールドカードを比較しても特典やサービスに違いがあり、年会費が安いゴールドカードは空港ラウンジの利用が国内空港に限られるなど、上級ゴールドカードにはやや劣ります。
ただし、上級ゴールドカードは空港ラウンジを利用しないという方にとっては年会費が無駄になってしまうことも考えられるので、利用したい特典を見極めた上でカードを選ぶのが得策です。
年会費が有料でもお得なカード
ここでは、年会費が有料でもお得なクレジットカードをピックアップしました。
いずれも年会費以上の価値があり、ポイント還元率が高いカードです。
まずは一覧表で比較してみましょう。
カード名 | 年会費 | ポイント還元率 | 国際ブランド | 旅行保険 |
---|---|---|---|---|
オリコカードザポイントプレミアムゴールド | 1,986円(税込) | 1.0%(入会後6か月間は2.0%) | MasterCard・JCB | 〇(海外は自動付帯/2,000万円・国内は利用付帯/1,000万円) |
アメックスゴールド | 31,900円 (税込) | 0.5% | American Express | 〇(海外の利用付帯分は1億円・自動付帯分は5,000万円/国内は利用付帯5,000万円) |
楽天ゴールドカード | 2,200円(税込) | 1.0% | VISA・MasterCard・JCB | 〇(海外のみ・利用付帯/2,000万円) |
dカード GOLD | 11,000円(税込) | 1.0% | VISA・MasterCard | 〇(海外は自動付帯/1億円※家族も対象・国内は利用付帯/5,000万円) |
セゾンブルーアメックス | 26歳以下は無料・通常初年度年会費無料・翌年度以降は3,300円(税込) | 0.5% | American Express | 海外は自動付帯3,000万円・国内は利用付帯3,000万円 |
こうして比較してみると、空港ラウンジや保険の項目に違いがあるのが分かります。
続いて、カードの特徴や詳細をまとめました。
ネットショッピングがお得な「オリコカードザポイントプレミアムゴールド」
Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD
カードの特徴
オリコモールを経由して楽天やamazonなどのショップでカード利用をすることで、ポイント還元率が1.5%加算され、電子マネーの利用でも0.5%のポイントが加算される高還元率カード
発行会社 | オリエントコーポレーション | ポイント還元率 | 1.0% |
---|---|---|---|
年会費 | 1,986円(税込) | 付帯保険 | 海外旅行傷害保険最高2,000万円(自動付帯) 国内旅行傷害保険1,000万円(利用付帯) ショッピング保険 最高100万円 |
電子マネー | iD、QUICPay | ポイント | オリコポイント |
オリコカードザポイントプレミアムゴールドは、年会費1,986円(税込)で持てる格安ゴールドカードです。
ポイント還元率は1.0%で100円につき1円相当のポイントが貯まり、入会後6か月間は2倍の2.0%となります。
オリコモール経由のネットショッピングでは最大15%還元で、Amazonも2.5%還元に。
さらに、電子マネーのショッピングでも0.5%の特別加算ポイントが付き、1.5%の還元率となります。
オリコカードザポイントプレミアムゴールドには、iDとQUICPayという2種類の電子マネーが搭載されているので便利です。
オリコカードザポイントのデメリットであった保険もカバーされていて、海外旅行保険は「自動付帯」で最高2,000万円・国内は「利用付帯」で最高1,000万円まで補償があり、最高100万円のショッピングガードも付帯。
空港ラウンジは利用できませんが、国内外の宿泊施設・飲食店の優待が受けられます。
旅行や出張の際にお得な「アメックスゴールド」
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード(アメックスゴールド)
カードの特徴
充実の保険内容だけでなく、ホテルやレストランの優待や、世界中の空港ラウンジの利用ができるプライオリティパスが無料で利用できるなど、アメックスならではのサービスが豊富
発行会社 | アメリカン・エキスプレス・インターナショナル | ポイント還元率 | 1.0% |
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年会費 | 31,900円 (税込) | 付帯保険 | 海外旅行傷害保険最高1億円 国内旅行傷害保険最高5,000万円 ショッピング保険最高500万円 航空便遅延費用補償最高40,000円 |
電子マネー | 楽天Edy、SMART ICOCA、モバイルSuica | ポイント | メンバーシップ・リワード |
アメックスゴールド(アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード)は、年会費31,900円 (税込)のステータス性が高いゴールドカードです。
年会費を見ると割高な印象を受けますが、1か月あたりに換算すると2,610円となります。
空港ラウンジは国内28か所と海外1か所で利用でき、本会員と同伴者1名が無料に。国内外1,200か所の空港VIPラウンジが利用できる通常99米ドルのプライオリティ・パスに年会費無料で登録可能、利用料も年に2回まで無料になります。
保険も手厚く、海外旅行保険の利用付帯分の補償は最高1億円・自動付帯分も5,000万円まで補償。
国内は利用付帯で5,000万円補償です。ショッピング・プロテクションは年間500万円まで補償があり、病気やケガで旅行やコンサートに行けなくなった際にはキャンセル費用も補償してくれます。
国内外の指定レストランで所定のコースを2名以上で予約すると1名分が無料になる優待があり、通常13,200円の家族カードも無料で作れるので、使い方によっては年会費以上の価値があるでしょう。
ドコモユーザーは10%還元でお得な「dカード GOLD」
dカード GOLD
カードの特徴
年会費は10,000円かかるが、ドコモ携帯電話料金の10%が還元される。また、盗難・紛失、全損・水濡れで修理不可となった場合に最大10万円まで機種購入代金の補償サポートあり
発行会社 | NTTドコモ | ポイント還元率 | 1.0% |
---|---|---|---|
年会費 | 11,000円(税込) | 付帯保険 | 海外旅行傷害保険最高1億円(自動付帯分5,000万円まで) 国内旅行傷害保険5,000万円(利用付帯) |
電子マネー | iD | ポイント | dポイント |
dカード GOLDは、年会費11,000円(税込)のゴールドカードです。
ドコモのケータイまたはプロバイダの「ドコモ光」利用料金の10%がポイント還元となるのが特徴で、通常ポイント還元率も1.0%・加盟店ではプラス1.0%以上のポイントが付き、ポイントアップサイト経由のネットショッピングは最大10.5倍、ローソンではポイント還元と割引で5%お得になります。
ドコモ携帯なら購入から3年間・最大10万円補償のケータイ補償が付帯し、海外旅行保険は「自動付帯」で最高1億円・国内旅行保険は「利用付帯」で最高5,000万円まで補償。
ショッピング保険は年間300万円まで補償があるので安心です。
空港ラウンジは国内28空港が無料となり、海外レンタカーの優待や、現地情報のインフォメーションを行うVJデスクも利用できます。
家族カードは1枚目無料、ETCカードも初年度無料・2年目以降はETC利用があれば無料で利用可能です。
国内空港ラウンジが無料でお得な「楽天ゴールドカード」
楽天ゴールドカード
カードの特徴
年会費2,000円で利用できる楽天カードのゴールドカード。楽天市場でのカード利用でポイント5倍
発行会社 | 楽天カード株式会社 | ポイント還元率 | 通常1.0%(楽天市場で5.0%) |
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年会費 | 2,200円(税込) | 付帯保険 | 最高2,000万円(利用付帯) |
電子マネー | 楽天Edy | ポイント | 楽天ポイント |
楽天ゴールドカードは、年会費2,200円(税込)のゴールドカードです。
格安な年会費ながら、国内主要空港とハワイ・韓国の空港ラウンジが年に2回まで無料で利用でき、ETCカードも年会費無料・楽天市場がポイント最大5倍となるのが一般の楽天カードとの違いです。
ポイント還元率は1.0%で100円につき1円相当のポイントが貯まり、楽天トラベルとRakoo加盟店は2倍・ポイント加盟店で3倍(※特典進呈には上限や条件があります)のポイントが貯まります。
ポイントはANAマイルに交換するほか、街のお店でも利用できるので使い勝手が良い点もメリットです。
海外旅行保険は「利用付帯」で最高2,000万円まで補償があり、世界38の拠点にあり現地情報や予約・手配を行ってくれるトラベルデスクも利用可能。
限度額も最高200万円と余裕があり国際ブランドは世界シェアNo.1のVISAを含めた3種類、安い年会費で空港ラウンジを利用したい方におすすめのカードです。
26歳まで年会費無料でお得な「セゾンブルーアメックス」
セゾンブルー・アメリカン・エキスプレス・カード
カードの特徴
26歳まで年会費無料で持てるアメックス。海外旅行傷害保険が自動付帯で、セゾンポイントモールを経由してネットショッピングをすればポイントが最大25倍になるなど、お得なサービスも盛りだくさん
発行会社 | 株式会社クレディセゾン | ポイント還元率 | 0.5% |
---|---|---|---|
年会費 | 初年度無料(2年目以降 税込3,300円) 26歳未満は年会費無料 |
付帯保険 | 最高3,000万円(自動付帯) |
電子マネー | iD、QuicPay | ポイント | 永久不滅ポイント |
セゾンカードが発行するセゾンブルー・アメリカン・エキスプレス・カード(セゾンブルーアメックス)は、U25応援キャンペーンで26歳までなら年会費無料で持てる一般カードです。
通常年会費は初年度年会費無料で翌年度以降は3,300円(税込)、この年会費で持てるカードの中では最高クラスの旅行保険が付帯しています。
海外旅行保険は「自動付帯」で最高3,000万円・国内旅行も「利用付帯」で同じ補償額です。
ポイント還元率は0.5%と平均的ですが、有効期限が無期限の永久不滅ポイントが貯まり、海外利用分は2倍の1.0%還元に。
セゾンポイントモール経由のネットショッピングは最大30倍のポイントが貯まり、貯まったポイントはAmazonギフト券などに交換できます。
その他にも手荷物無料宅配サービスや海外用Wi-Fiレンタル割引、パッケージツアー最大8%割引、西友とLIVINの5%割引など旅行はもちろん、毎日のショッピングにもお得なカードです。