特典航空券や電子マネーに交換できる「マイル」は、うまく使えば還元率が10%にも達します。そのため、マイル還元率の高いカード、特にANAマイルやJALマイルの還元率が高いものは人気を集めています。
ですが、海外旅行でさまざまな航空会社を利用する方は、「ANAやJALだけ還元率が高くてもなあ」と考える方もいるのではないでしょうか。実際、提携社数が少ないと、あまり大きな恩恵は得られないかと思います。
そこで、本記事ではマイル移行にあたっての、提携航空会社数が多いクレジットカードを厳選。比較して、おすすめのカードをいくつか紹介していきます。
提携航空会社数が多い=マイレージプログラムの使い分けが可能
クレジットカードのマイルは、特典航空券に交換することで、1マイル=2~3円、ローシーズンの航空券などは5~7円ぶんの価値を持つことがあります。そのため、ポイントの価値は、マイルへと移行した場合がもっとも高くなることが多いのです。
ですが、特典航空券は案外、使い所が難しいものでもあります。特典航空券は席数に限りがあるため、一般席の枠があっても、特典航空券の席は埋まっているというケースもあるためです。実際、ハイシーズンで人気の観光地や国内線をANAマイルやJALマイルで取ろうと思うと、かなり前から旅行計画を立てて、早期に申し込んでおかなくてはなりません。
さらに、マイレージプログラムによって必要マイル数も変わりますので、行先によって、最も安いマイレージプログラムのマイルに変換したほうが得することは間違いありません。マイル数は頻繁に改定されますので、複数あると対応しやすいのもメリットです。
そのため、マイルをうまく使うには、移行できる航空会社の数=選択肢の数を増やしておくことが重要です。他にも、海外旅行に関する傷害保険など、トラベルサービスが充実しているかどうかも、カード全体の使い勝手に直結してくるでしょう。
以上をふまえ、クレジットカードを、
- マイル還元率
- 提携航空会社数
- 年会費・マイル移行手数料など諸経費
- トラベルサービス
の4点で比較していきます。
複数の航空会社のマイルへ移行できるクレジットカードを比較
それでは、10社以上と提携可能なクレジットカードのマイル還元率やサービスを比較し、持っておくべきクレジットカードを紹介していきます。申し込み可能かつ、対象となるのは以下の6枚。
- アメリカンエキスプレスカード(アメックスグリーン)
- アメリカンエキスプレスゴールドカード(アメックスゴールド)
- アメリカンエキスプレススカイトラベラーカード
- アメリカンエキスプレススカイトラベラープレミアカード
- ダイナースクラブカード
それでは、以下でチェックしていきましょう。
アメリカンエキスプレスカード(アメックスグリーン)
アメリカン・エキスプレス・カード(アメックス・グリーン)
カードの特徴
アメックスグリーンと呼ばれる年会費13,200円 (税込)のスタンダードカード。割安な年会費で多くの特典やサービスを受けられるのが魅力。
発行会社 | アメリカン・エキスプレス・インターナショナル | ポイント還元率 | 1.0% |
---|---|---|---|
年会費 | 13,200円(税込) | 付帯保険 | 国内・海外旅行傷害保険最高5,000万円(利用付帯) ショッピング保険最高500万円 |
電子マネー | 楽天Edy、SMART ICOCA、モバイルSuica | ポイント | メンバーシップ・リワード |
おすすめポイント
- 空港のVIPラウンジが利用できる「プライオリティ・パス」
- 最高5,000万円補償の海外旅行傷害保険をはじめ補償が充実
- 電話一本で旅行の手配ができるトラベルデスク
アメリカンエキスプレスゴールドカード(アメックスゴールド)
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード(アメックスゴールド)
カードの特徴
アメックスゴールドと呼ばれる年会費31,900円(税込)のゴールドカード。旅行やグルメの優待が受けられて、家族カードが1枚無料で発行できるのもメリット。
発行会社 | アメリカン・エキスプレス・インターナショナル | ポイント還元率 | 1.0% |
---|---|---|---|
年会費 | 31,900円 (税込) | 付帯保険 | 海外旅行傷害保険最高1億円 国内旅行傷害保険最高5,000万円 ショッピング保険最高500万円 航空便遅延費用補償最高40,000円 |
電子マネー | 楽天Edy、SMART ICOCA、モバイルSuica | ポイント | メンバーシップ・リワード |
おすすめポイント
- 一人分のコース料理が無料になる「ゴールド・ダイニング by招待日和」
- 海外旅行傷害保険の最高補償額が1億円にアップ
- 家族カードが1枚無料で発行できる
アメリカンエキスプレススカイトラベラーカード
※2021年9月30日に新規申込受付終了
マイル還元率1.0%
提携航空会社数:15社
年会費 11,000円(税込)
マイル移行手数料:ANA移行は5,000円
アメリカンエキスプレススカイトラベラープレミアカード
※2021年9月30日に新規申込受付終了
マイル還元率1.0%
提携航空会社数:15社
年会費 38,500円(税込)
マイル移行手数料:ANA移行は5,000円
ダイナースクラブカード
マイル還元率1.0%
提携航空会社数:5社
年会費 24,200円(税込)
マイル移行手数料:1回6,000円
おすすめは「アメックスグリーン」
アメリカン・エキスプレス・カード(アメックス・グリーン)
カードの特徴
世界No.1のステータス性と言われるカードで、一般カードでもゴールドカード並の海外旅行サービスが特徴。
発行会社 | アメリカン・エキスプレス・インターナショナル | ポイント還元率 | 1.0% |
---|---|---|---|
年会費 | 13,200円(税込) | 付帯保険 | 国内・海外旅行傷害保険最高5,000万円(利用付帯) ショッピング保険最高500万円 |
電子マネー | 楽天Edy、SMART ICOCA、モバイルSuica | ポイント | メンバーシップ・リワード |
先に結論から言うと、アメリカン・エキスプレス(アメックス)グリーンをおすすめします。理由は4つ。
15社のマイレージと提携でき、なおかつ特典が豊富
日本国内では、シンガポール航空、スカンジナビア航空、タイ国際航空、チャイナエアラインなど、海外線のマイレージプログラムはほとんど提携していません。アメックスグリーンは、その中で唯一と言ってもいい、トラベルサービスと提携を兼ね備えたカードです。
年会費のコストパフォーマンスがよい
他社ゴールドカード並の年会費がかかるため、アメックスグリーンは年会費が高いという印象を受けてしまいます。ですが、実は提携15社のマイルに移行できるダイナースとアメックスのクレジットカードの中で、年会費が最安クラスなのがアメックスグリーンなのです。
かかる費用は、年会費+マイル移行費で15000円。ANA・ブリティッシュ・デルタなどの航空会社のマイルを、アメックスグリーン1枚で使い分けることができます。
プロパーカードゆえの国際的なブランド力、利便性
言うまでもありませんが、日本より海外でのブランド力が高いため、海外旅行の際のカードとしての利便性は、JCBなどよりはるかにすぐれています。実際に海外で使えば、利便性とステータス性を実感できるでしょう。
国内線のカードラウンジを2名まで無料で同伴可能
国内28空港・海外1空港のカードラウンジを、本人と同伴者1名まで無料で利用できます。他社ゴールドカードは本人のみなので、あると重宝するサービスです。
航空便の遅延から家電まで各種補償
「航空便遅延補償」によって、航空便の遅延で生じた宿泊費や食事代、手荷物の到着遅延や紛失で負担した衣料品なども補償されます。他にも、「家電総合保障制度」があり、アメックスで購入したノートPCや冷蔵庫などの家電を、年間2,900円で1年保障を3年保障に引き上げてくれます。