海外旅行傷害保険とは、海外旅行の際に万が一の事故によるケガや、病気や感染症に罹ってしまった際の治療費や、身の回りの物が盗難に遭った際に補償を受けられるというものです。
特に海外で病気やケガによって医療機関を受診した場合というのは高額になることがほとんどで、例えば海外で盲腸の手術を受ける場合、国によって100万~250万円になることが多く、他にも心筋梗塞などの病気を発症してしまった場合は、1,000万円以上の医療費になることもありえます。
海外旅行に行く際には、旅行傷害保険に加入しておくことが必須となりますが、簡単に加入できる方法というのがクレジットカードで、持っているだけで補償が適用になるものもあって非常に便利です。
目次
海外旅行傷害保険の補償内容
クレジットカードに付帯されている、海外旅行傷害保険にはどういった補償があるのかを、項目ごとに説明していきます。
- 死亡・後遺障害…旅行中の事故によるケガが原因で死亡、後遺障害が残った場合の補償
- 疾病治療費用…旅行中に病気や感染症などで医師の治療を受けた場合、治療費を補償
- 傷害治療費用…旅行中のケガで医師の治療を受けた場合の治療費に対し補償
- 損害賠償責任…他人をケガをさせたり死亡させたりして、法律上賠償責任を負った場合の賠償金を補償
- 携行品損害…カバンやカメラ、時計など携行品が盗難にあったり、誤って破損してしまった場合の補償
- 救援者費用…自分がケガや病気で入院した際に家族が現地に赴く際の費用や捜索費の保証
基本的に、海外旅行傷害保険といえば上記の内容が付帯されていますが、クレジットカードによっては内容が異なる場合があるので、事前によく確認しておきましょう。
最高金額ではなく利用頻度の多い項目で選ぶのがおすすめ
海外旅行保険を紹介する際には、死亡・後遺障害に補償される最大の補償金額が記載されていることが多いですが、実際に利用頻度の高い補償内容の金額が高いものにすることをオススメします。
ある保険会社が発表したデータによると、疾病・傷害治療費用や救援者費用が最も請求件数が多く、次が携行品損害となっていて、それ以外の補償の請求件数というのは非常に少なくなっているので、この項目以外のものは利用頻度が低いものと考えて問題ありません。
病気やケガの治療で医療機関を受診した場合に高額になるとうケースが非常に多いため、疾病・傷害治療費用に対する補償に手厚いカードを選択するのがオススメです。
自動付帯と利用付帯の違い
付帯されている海外旅行傷害保険には、自動付帯と利用付帯の2パターンがあり、それぞれ補償が適用となる条件が違います。
まず自動付帯ですが、こちらは文字通りカードを保有しているだけで海外旅行保険に自動的に加入になるというもので、特別な手続きや登録などは一切ありません。
それに対し利用付帯は、海外旅行のツアー代金や公共交通機関の料金の一部を、対象となるクレジットカードで支払っていることを条件に保険が適用になるというもので、それがなければ適用にはなりません。
この二つを比較すると、何の条件もなしにカードを保有していることで保険が適用になる自動付帯の方が、優れているカードと言えます。
家族への補償も家族特約
海外旅行傷害保険の中には家族特約がついているものがあり、この家族特約というシステムを利用すると、クレジットカードの主契約者も含む保険加入者の家族についても、病気やケガの治療費や盗難・破損などの補償を受けることができます。
そのため、家族連れで海外旅行に行く場合には、非常に便利なシステムとなっています。
家族特約付きのアメックスゴールド
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード(アメックスゴールド)
カードの特徴
充実の保険内容だけでなく、ホテルやレストランの優待や、世界中の空港ラウンジの利用ができるプライオリティパスが無料で利用できるなど、アメックスならではのサービスが豊富
発行会社 | アメリカン・エキスプレス・インターナショナル | ポイント還元率 | 1.0% |
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年会費 | 31,900円 (税込) | 付帯保険 | 海外旅行傷害保険最高1億円 国内旅行傷害保険最高5,000万円 ショッピング保険最高500万円 航空便遅延費用補償最高40,000円 |
電子マネー | 楽天Edy、SMART ICOCA、モバイルSuica | ポイント | メンバーシップ・リワード |
家族特約が付いているカードとの代表例として、アメックスゴールドがあり、本会員の海外旅行傷害保険は利用付帯の場合、死亡・後遺傷害が1億円、傷害・疾病治療が300万円の補償となっていて、家族特約の場合だと利用付帯で死亡・後遺傷害が1,000万円、傷害・疾病治療が200万円まで補償されるなど、非常に手厚い内容となっていて、配偶者ならびに生計を共にする子供、両親まで補償の対象となっています。
それ以外にも、海外旅行に対する特典が非常に優れており、空港ラウンジを同伴者1名まで無料で利用できたり、出発時の自宅から空港・帰国時の空港から自宅までスーツケース1個を無料で配送してくれるサービスや待ち時間に、空港内手荷物預かり所に荷物を無料で預けられるサービスもあり、重い荷物から開放され身軽で楽しむことができます。
また、24時間365日通話料無料で日本語のサポートが受けられるサービスもあるため、何かと不安な海外旅行でも安心を確保できます。
海外旅行へのサービスに特化しているアメックスゴールドですが、年会費は31,900円 (税込)と一般的なクレジットカードと比較すると決して安くはない金額ですが、海外サービスの内容を鑑みると、海外へ旅行や出張でよく渡航するという方には、この年会費を払っても持っておきたい1枚でと言えます。
海外旅行には複数枚のカードを持っていくことをおすすめ
海外旅行傷害保険付きのクレジットカードは、1枚だけでなく複数枚所持した場合に場合には、その分複数の保険に加入したことになります。
1枚分の補償内容でも十分ではありますが、重病にかかる恐れもゼロではありませんので、傷害・疾病治療費用の分を多めに持っておきたいという方は2.3枚所持しておくのがおすすめです。
ただし、死亡・後遺障害だけは加算の対象にはなりませんので、注意が必要です。
また、注意事項として海外旅行傷害保険の適用期間には、多くの場合3ヶ月と期限が決まっているので、留学や海外赴任などで3ヶ月以上の長期利用したいと考えている方には不向きとなってしまうので、その場合は損害保険会社が提供している海外旅行傷害保険に加入されることをオススメします。
年会費無料で海外旅行傷害保険が付帯しているカード
学生専用ライフカード(自動付帯)
補償内容 | 補償金額 |
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傷害死亡・後遺障害 | 2,000万円 |
傷害・疾病治療費用 | 200万円 |
救援者補償 | 200万円 |
賠償責任補償 | 2,000万円(免責金額なし) |
携行品損害補償 | 20万円(免責金額3,000円) |
エポスカード(自動付帯)
補償内容 | 補償金額 |
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傷害死亡・後遺障害 | 最高500万円 |
傷害治療費用 | 200万円 |
疾病治療費用 | 270万円 |
救援者補償 | 100万円 |
賠償責任補償 | 2,000万円(免責金額なし) |
携行品損害補償 | 20万円(免責金額3,000円) |
JCB EIT(自動付帯)
補償内容 | 補償金額 |
---|---|
傷害死亡・後遺障害 | 2,000万円 |
傷害・疾病治療費用 | 100万円 |
救援者補償 | 100万円 |
賠償責任補償 | 2,000万円(免責金額なし) |
携行品損害補償 | 20万円(免責金額3,000円) |
楽天カード(利用付帯)
補償内容 | 補償金額 |
---|---|
傷害死亡・後遺障害 | 2,000万円 |
傷害・疾病治療費用 | 200万円 |
救援者補償 | 200万円 |
賠償責任補償 | 2,000万円(免責金額なし) |
携行品損害補償 | 20万円(免責金額3,000円) |