今や学生でも複数のクレジットカードを持つ方は珍しくありません。複数のカードを持つとそれぞれのカードの特典を受けることができますが、デメリットもあるため、よく考えた上で申し込みをする必要があります。
そこで今回は、学生でも複数のクレジットカードを作れる?という疑問に答えつつ、学生が複数のカードを持つメリットとデメリットや、作っておくべき枚数、学生におすすめのカードについて解説していきます。
目次
大学生の2人に1人がクレジットカードを持っている
日本クレジット協会が2016年に行った調査によると、大学生のクレジットカード所持率は50.0%、1人平均1.5枚のカードを持っているという結果が出ました。学年が上がるごとに平均所持枚数が多くなり、4年生になると17.5%が2枚のカードを持っていて、社会人になると更に所持率は上がり8割を超える方がカードを持っています。
カードを作った理由は「キャッシュレスで買い物ができる」が最も多く、次いで「インターネットショッピングの決済」「海外旅行の際に必要」「ポイントや割引きがお得」という回答が続きました。対してカードを持っていない理由として最も多かったのは「必要以上に使いそう」という回答で、次いで「現金や電子マネーで支払うため必要性を感じない」という回答になっています。
学生でも複数のクレジットカードを作れる?
結論から言えば、学生でも複数のクレジットカードを作れます。社会人と比較すると学生のうちは審査に通りやすくなっているため、アルバイトをしていなくて収入がない学生でも問題なくカードを申し込むことが可能です。
将来の優良顧客になってくれそうな学生を早い段階から捕まえておきたいというカード会社の思惑もあり、各カード会社から学生向けカードや若い人向けカードも多く発行されています。
中には5枚のクレジットカードを持っているという学生もいるため、学生だから1枚しかカードが持てないということはありません。
複数のクレジットカードを作るメリット
旅行保険などカードの弱点を補える
複数のクレジットカードを作るメリットのひとつが、カードの足りない機能を補えるという点です。
例えば、三井住友カードはセキュリティ対策に定評があり、ポイント還元率は一般カードの倍の1.0%という人気のカードですが、旅行保険は付帯していません。そこで、2枚目のサブカードとしてセゾンブルー・アメリカン・エキスプレス・カード(アメックスブルー)を持つと、最高3,000万円補償の海外旅行傷害保険が付くので、三井住友カードの弱点を補えるという訳です。
複数の保険付きカードを持っていると、死亡・後遺障害を除く旅行保険の補償額を合算することもできるので、補償が手厚くなるのもメリットです。
限度額に余裕ができる
学生向けのクレジットカードは限度額が低く設定されているため、1枚のカードでは限度額が足りないというケースもあります。
1枚のカードしか持っていない場合は1枚のカードの限度額を超えた利用はできませんが、複数枚のカードを持つとそれぞれの限度額まで利用できるので、実質的に限度額を引き上げることが可能です。
多くの割引や優待特典を受けられる
クレジットカードの中には優待や割引サービスが受けられるものがあります。カードによってサービス内容は様々ですが、複数のクレジットカードを持つとより多くの優待や割引サービスを受けられるというのもメリットです。
例えば「JCB CARD W」はスターバックスで使うとポイント還元率が3.0%となり、「楽天カード」は楽天市場でポイント還元率が3.0%になるので、普段よく利用するお店やサービスに合わせてカードを選ぶのも良いでしょう。
複数のクレジットカードを作るデメリット
年会費が発生するクレジットカードに注意
クレジットカードには、年会費無料で持てるカードと、年会費有料のカードがあります。年会費有料のカードは使わなくても持っているだけで年会費が発生してしまうので注意しましょう。年会費無料と大きく宣伝されているカードでも、利用がない場合は年会費が発生するものもあります。
複数枚のカードを作るなら、利用の有無を問わず年会費無料で維持費がかからないカードを選ぶのがおすすめです。
ポイントが貯まりにくい
せっかくポイント還元率が高いクレジットカードを選んでも、複数枚のカードを使い分けているとポイントが貯まりにくい点もデメリットです。ポイントをより多く貯めるには、支払いを1枚のカードに集約しなければいけません。
使った金額が分かりづらくお金の管理が難しい
色んな場所で複数のクレジットカードを使っていると、使った金額が把握しきれなくなるため使いすぎの心配も出てきます。最近はスマホのアプリやインターネットで明細が見れるので上手に活用したり、メインカードとサブカードを分けるなどの対策が必要です。
紛失や不正利用のリスクが高まる
複数枚のクレジットカードを持っていると管理が煩わしくなるため、紛失や不正利用のリスクも高まってしまいます。カードを選ぶ際はカードの紛失時の保険(補償)や、不正利用に対する補償があるかも重要なチェックポイントです。複数持ちは紛失のリスクが高まる一方で、万が一紛失してしまった場合にもう1枚のカードを使えるというメリットはあります。
学生のクレジットカードを作っておくべき枚数は?
メインカード1枚+サブカード1~2枚持ちがおすすめ
学生が持つクレジットカードの枚数としておすすめなのが「メインカード1枚+サブカード1~2枚」です。この枚数なら管理しきれないという心配もなく、カードのデメリットを補いながらサービスや特典を活用することができるでしょう。
あまり多くのカードを持ちすぎると、1枚あたりの限度額が低くなってしまうので要注意です。
メインカードとサブカードの選び方
メインカードは、いわば普段使い用のカードです。メインカード選びで重視したい項目を以下にまとめました。
- 加盟店が多い(使えるお店が多い)
- ポイント還元率が高い
- セキュリティ面で安心
- ステータス性が高い
選ぶ国際ブランド(VISA・MasterCard・JCB)によって使える加盟店の数に違いがありますが、VISAなら世界シェアNo.1なので日本でも海外でも使いやすいでしょう。一般的なポイント還元率は0.5%なので、1.0%を超える高還元率カードを選ぶとお得です。
セキュリティ対策としてICチップを搭載しているカードや、カードの不正利用を防ぐモニタリングシステムを設置しているカード会社を選ぶと安心してカードを使うことができます。銀行系カードなど、ステータス性の高いカードであればどこに出しても恥ずかしくなく、社会人になっても使い続けられるでしょう。
2枚目のサブカード選びで重視したい項目は以下の通りです。
- 旅行保険が充実している
- 割引や優待のサービスが多い
- 年会費無料で持てる
2枚目以降のサブカードは旅行保険(国内・海外旅行傷害保険)やサービスの充実度で選ぶと良いでしょう。旅行保険には大きく分けて2種類があり、カードを利用しなくても保有しているだけで保険が下りる「自動付帯」のものと、ツアー代金や航空券などの旅費をカードで決済していなければ保険が下りない「利用付帯」のものがあるので要注意です。
エポスカードやセゾンブルーアメックスのように、年会費無料でも海外旅行傷害保険が自動付帯となるカードもあります。
同じカード会社でも複数のカードを作れる?
基本的には同じカード会社でもカードの種類や国際ブランドが違えば複数のカードが作れます。ただし例外として、アメリカン・エキスプレス(アメックス)が発行しているカードは同じカード会社で複数のカードが作れないなど、一部のカードは1枚しか作れないので注意しましょう。
また、同じカード会社で複数のカードを作ると限度額が低くなるので、別のカード会社を選んだ方が無難です。
使わないカードがあると利用停止(強制解約)になる?
年会費無料のクレジットカードを作ってから何年も使っていない場合、利用停止(強制解約)になる恐れがあります。年会費が発生するカードであれば使わなくてもカード会社に利益がありますが、年会費無料のカードは利用されて初めてカード会社の利益が生まれるので、長期間使われていないカードは利用停止や強制解約となるケースがあるのです。
もちろん、きちんと利用してトラブルがなければ利用停止や強制解約とはならないので、少額でもたまには利用すると良いでしょう。
複数枚のクレジットカードを作る時は別々の国際ブランドを選ぶ
1枚目のカードがVISAなら2枚目はMasterCardを選ぶなど、複数枚のカードを持つなら別々の国際ブランドを選びましょう。カードによって使える加盟店や国・地域は違うので、別々の国際ブランドを選ぶとより多くの場所で使えるようになります。
18歳から親権者の同意なしで申し込みが可能に
20歳が成人年齢だった時には、18歳、19歳は親権者の同意が必須でした。
しかし、2022年4月1日より成人年齢が18歳に引き下げられた影響で、18歳から親権者の同意なしでクレジットカードを申し込めるようになりました。
同意が必須ではなくなりましたが、リボ払いに気をつけるなど、親などの身近な人にクレジットカードの最低限な知識を聞いておくようにしましょう。
18歳では限度額が低めに設定されるとはいえ、気が付けば数万円分の無駄なお金を支払う可能性もあります。
学生におすすめのクレジットカード
セゾンブルー・アメリカン・エキスプレス・カード(アメックスブルー)
セゾンブルー・アメリカン・エキスプレス・カード
カードの特徴
26歳まで年会費無料で持てるアメックス。海外旅行傷害保険が自動付帯で、セゾンポイントモールを経由してネットショッピングをすればポイントが最大25倍になるなど、お得なサービスも盛りだくさん
発行会社 | 株式会社クレディセゾン | ポイント還元率 | 0.5% |
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年会費 | 初年度無料(2年目以降 税込3,300円) 26歳未満は年会費無料 |
付帯保険 | 最高3,000万円(自動付帯) |
電子マネー | iD、QuicPay | ポイント | 永久不滅ポイント |
セゾンブルー・アメリカン・エキスプレス・カード(アメックスブルー)は、25歳以下の方は年会費無料で持てるサブカードにもぴったりなカードです。
最高3,000万円補償の海外旅行傷害保険がカード利用を問わない「自動付帯」となるのが特徴で、国内旅行傷害保険もカードで旅費を支払うと保険が下りる「利用付帯」で補償があります。
通常ポイント還元率は0.5%ですが、海外ショッピング利用分は2倍の1.0%となるため、海外旅行や留学の予定がある方におすすめです。
ポイントは有効期限がない「永久不滅ポイント」なので、利用頻度が低いサブカードとして持っていてもポイントを失効する心配はありません。
西友・LIVINの5%割引やロフト優待、エステ優待など国内でのショッピングもお得になり、ETCカードも年会費無料で発行できます。国際ブランドはアメリカン・エキスプレスで、国内ではJCB加盟店の多くでも利用可能です。
年会費無料でここまで旅行保険の補償が充実したカードは他にないので、25歳以下の方は作っておいて損のないカードといえるでしょう。
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エポスカード
エポスカード
カードの特徴
年に4回ある「マルコとマルオの7日間」というキャンペーンでマルイでのショッピングが10%OFFで利用できたり、SHIDAXやBIGECHOなどのカラオケ店で30%OFFになる幅広いサービスのカード
エポスカードはショッピングや旅行が好きな方にぴったりなクレジットカードです。ずっと無料で持てる「年会費永年無料」のカードで、年に4回開催されるマルイの「マルコとマルオの7日間」では10%割引でショッピングが楽しめます。
世界シェアナンバーワンのVISAブランドなので海外でも加盟店が多く、海外旅行傷害保険は自動付帯となるのがメリットです。傷害死亡・後遺障害の最高額は500万円ですが、傷害治療費用は200万円・疾病治療費用は270万円・携行品損害は20万円まで補償があります。
24時間日本語対応の緊急医療アシスタンスサービスは現地の医療施設の案内や移送などが利用できるので万が一の際も安心です。
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