dカードのキャッシングはお金を借りたい時に便利なサービスです。
dカードがあれば24時間いつでもATMで現金を引き出すことができ、海外では現地通貨を引き出せるので、海外旅行の際に両替所の列に並ぶ必要もありません。
そこで今回は、dカードを使ったキャッシングの利用方法とメリット・デメリット、キャッシングとカードローンの違いなどを分かりやすく解説していきます。
目次
クレジットカードのキャッシングとは?
手持ちの現金が少ない時にクレジットカードでお金を借りられたら便利ですよね。
クレジットカードには、支払いに利用する「ショッピング枠」のほかに、お金を借りられる「キャッシング枠」があります。
クレジットカードのキャッシングとは、カードを使ってCD(キャッシュディスペンサー)やATMからお金を借りたり、振込を受けることができるサービスです。
キャッシングとカードローンの違いとは?
キャッシングとカードローンの違いは、キャッシングはクレジットカードの付帯機能であるのに対し、カードローンは借り入れに特化したサービスであるという点です。
- キャッシング:クレジットカードの付帯機能
- カードローン:借り入れに特化したサービス
一般的に、クレジットカードのキャッシングよりもカードローンの方が金利手数料は安くなっている点も大きな違いです。
- 一般的なキャッシングの金利手数料:15.0%~18.0%
- 一般的なカードローンの金利手数料:3.0%~18.0%
キャッシングと比較したのは消費者金融が取り扱うカードローンの金利手数料ですが、銀行のカードローンであれば上限金利は14.0%~15.0%となっています。
初回の借り入れなどでは上限金利が適用されるケースが多いので、こうして比較してみるとカードローンの方が下限金利は低くても、実際の金利手数料は18.0%になる場合もあるため注意が必要です。
カードローンを利用するのは抵抗があるという方や、家族に内緒でお金を借りたいといった場合はdカードのようにクレジットカードを利用したキャッシングの方が使い勝手は良いでしょう。
ただし、キャッシングを利用すると明細書が送られてくる点には注意してください。
キャッシングのメリット
24時間いつでもお金を借りられる
急に現金が必要になったという時でも、dカードのキャッシングならコンビニのATMから24時間いつでも利用できるので、銀行が閉まっている時間帯でも現金を調達することができます。
CDやATMからの借り入れに加え、振込でのキャッシングにも対応しているので、例えば銀行口座の残高がなく公共料金の支払いがピンチという時でもその場をしのぐことが可能です。
海外で現地通貨のキャッシングができる
海外旅行の際に多額の現金を持ち歩くのは不安ですよね。そんな時にもdカードのキャッシングは便利です。
国内ではもちろん海外のATMでも利用可能、現地通貨の借り入れができるので両替所に並ぶ必要もなく、海外旅行先でも必要に応じて現金を引き出すことができます。
キャッシングの利用には金利手数料がかかりますが、両替手数料と比較するとキャッシングの方がお得なのもメリットです。
キャッシングのデメリット
総量規制により審査が厳しくなる
クレジットカードの申し込み時にキャッシング枠を希望すると審査が厳しくなる点には要注意です。
その理由は、ショッピング枠の審査だけであれば割賦販売法に基づく審査のみとなっていますが、キャッシング枠は貸金業法に基づいた審査が行われるためで、キャッシングなどの借り入れは年収の3分の1以下に制限される「総量規制」という制度も関係しています。
もし現在借り入れがある場合、dカードでキャッシングを希望した際に年収証明書類の提出が求められるケースもあるため気を付けてください。
借り入れとしてカウントされるのは無担保のもので、住宅ローンなどの有担保ローンは対象外となっています。
dカードのキャッシング枠はカード発行後にも設定できるので、申し込み時は「入会後検討」としてキャッシング枠は「なし(0円)」で申し込んで、後からキャッシング枠を設定することも可能です。
審査が不安な場合は、とりあえずショッピング枠のみで申し込むと良いでしょう。
金利手数料がかかる
キャッシングを利用すると金利手数料(利息)がかかる点はデメリットです。
例えば、dカードのキャッシングの場合は実質年率18.0%(dカード GOLDの場合は15.0%)の金利手数料が発生します。
ただし金利手数料は日割り計算となるため、早く返済すればするほど金利手数料の節約は可能です。
借り入れ前にはきちんと返済計画を立てて、繰り上げ返済で金利手数料を節約しましょう。
ポイントは貯まらない
キャッシング利用に関してはdポイント付与の対象外となっています。
dカードでポイントを貯めたいという場合、ポイントが貯まるのはショッピング利用や公共料金の支払いなどに限られているので注意しましょう。
dカードでキャッシング枠を設定する方法
dカードでキャッシング(キャッシングリボ)を利用したい場合は、キャッシング枠の設定が必要となります。
dカードの申し込み時にキャッシング枠を設定(希望)していた場合はそのまま手続きなしで国内でのキャッシングができますが、海外でキャッシング(海外キャッシュサービス)を利用する場合は別途利用枠の設定が必要なので注意してください。
dカードの申し込み時にキャッシング枠を設定(希望)しなかった場合は、国内での利用に関してもキャッシング枠の設定が必要です。
キャッシング枠の設定方法
カード発行時にキャッシング枠を希望しなかった場合は、インターネットでキャッシング枠を設定してください。
キャッシング枠を設定済みの場合で増枠したい場合も以下のページから手続きができます。
手続きの流れ(手順)は以下のようになります。
- 申し込みページにアクセスする
- 会員規約を確認して「同意する」
- 必要事項を入力して「申込」
- 必要書類のアップロードまたは郵送
- 手続き完了
- 申し込み完了後(または書類到着後)約7営業日で審査結果が出る
dカードで50万円以上のキャッシング枠を希望する場合や、他社からの借り入れ残高とdカードのキャッシング希望額の合計が100万円を超える場合、個人事業主の場合は年収証明書類の提出が求められます。
年収証明書類として使えるのは以下の書類です。
- 源泉徴収票
- 給与の支払い明細書
- 確定申告書第一表
- 年金通知書
- 年金証書
- 納税通知書
- 所得証明書
インターネットの場合は画像をアップロードし、郵送の場合はコピーを返信用封筒で返送してください。
キャッシング枠の設定や増枠には審査があり、審査結果は数日後に書面で届きますが、審査結果によってはキャッシング枠が設定できなかったり、増枠できない場合もあるので注意しましょう。
なお、キャッシング枠の上限は以下の通りです。
- 年収の3分の1以内かつ90万円以内(dカード GOLDは100万円以内)
- 学生の場合:上限5万円
- 満65歳以上の場合:上限10万円
dカードとdカード GOLDではキャッシング枠の上限に違いがあります。
学生の場合や65歳以上の方の場合も上限が決まっているので注意してください。
海外キャッシュサービスの設定方法
海外でキャッシングを利用したい場合は、事前に海外キャッシュサービスの設定を行っておく必要があります。
インターネットからは手続きができず、郵送(申込書)で手続きを行うので時間には余裕をもっておいてください。
資料請求はdカードの公式サイト(インターネット)または電話から行います。
(受付時間10時~18時・年中無休・資料番号「2833」)
インターネットで資料請求を行う場合は、dアカウントでログインしてから必要事項を入力します。
電話の場合は自動音声ガイダンスに繋がるので、案内に沿って「4」「6」「2」「4」をプッシュして「その他のお問い合わせ」に繋げて海外キャッシュサービスの資料請求を行ってください。
dカードのキャッシング利用方法(借り入れ方法)
dカードのキャッシングは1万円以上・1万円単位で以下の場所や方法で利用できます。
- コンビニATM
- 銀行など提携金融機関のATM
- 提携会社のCD
- 口座振込
ATMであれば夜中でも利用でき、予め振込キャッシングの申し込みをしておけば3営業日後(ゆうちょ銀行の場合は4営業日後)に指定口座へ振り込まれるので便利です。
いずれの場合も、キャッシング枠の範囲内であれば何度でも利用できます。dカードのキャッシングで利用できる主な提携金融機関ATMは以下の通りです。
金融機関名 | キャッシングリボ(国内) | 海外キャッシング 返済 |
|||
---|---|---|---|---|---|
借り入れ | 返済 | 借り入れ 可能額照会 |
返済可能額照会 | ||
三井住友銀行 | ○ | ○※1 | ○ | ○ | ○※1 |
みずほ銀行 | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
三菱UFJ銀行 | ○ | ○※1 | ○ | ○ | × |
りそな銀行 | ○ | ○※1 | ○※2 | ○ | ○ |
セブン銀行 | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
イオン銀行 | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
ローソン銀行 | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
三井住友信託銀行 | ○ | × | ○ | × | × |
全国の信用金庫 | ○※3 | ○※3 | ※3 | ※3 | × |
ゆうちょ銀行 | ○ | × | ○ | × | × |
※1:1円単位での返済が可能(店舗・機種によって入金単位が異なる場合あり)
※2:埼玉りそな銀行ATMは利用不可
※3:一部利用できない信用金庫あり
この他にも、地方銀行のATMも提携金融機関ATMとして利用可能です。
キャッシング利用時のATM手数料
dカードでキャッシングを利用した際は、国内・海外を問わず以下の手数料がかかります。
借り入れ(出金)・返済のどちらの場合も手数料は発生するので注意しましょう。
- 1万円以下:110円
- 1万円超:220円
「1万円以下」の場合は1万円を含むので、例えば1万円だけキャッシングした場合のATM手数料は110円となり、3万円をキャッシングした場合のATM手数料は220円となります。
ATMの操作方法(借り入れ方法)
dカードでキャッシングを利用する際のATM操作方法は機種によって異なりますが、以下のような手順で借り入れができます。
- ATM(CD)にdカードを挿入する
- 「お借入」を選択
- dカードの暗証番号を入力する
- 「キャッシング(リボ/ローン)」を選択
- 金額を入力して確認を行う
- 現金とdカードを受け取る
「キャッシング」のほかに、キャッシングリボまたはローン、カードローンまたはリボなどと表示される場合もあります。
dカードの暗証番号が分からないとキャッシングを利用できないので注意しましょう。
暗証番号を忘れた場合は、電話またはインターネットでカード会社に問い合わせてください。
振込キャッシングの利用方法
振込でキャッシングを利用したい場合は、振込までに3営業日~4営業日かかる点には注意してください。
午前0時~午後11時59分の受付分が3営業日後の振込となりますが、振込先をゆうちょ銀行の口座に指定した場合は土日祝日を除く4営業日後の振込となり、振込が実施される時間は金融機関によって異なります。
振込キャッシングの申し込み方法はインターネット・電話の2通りです。
インターネットで振込キャッシングを申し込む場合
インターネットで振込キャッシングを申し込む場合は、dカード公式サイト内の「キャッシング振込サービスを利用する」からdアカウントでログインして手続きを行います。
電話で振込キャッシングを申し込む場合
電話で振込キャッシングを申し込む場合は、18時までにdカードセンターに電話をしてキャッシングの申し込みを行いましょう。
電話が繋がったら自動音声ガイダンスに従って「4」「6」「2」「4」を順番にプッシュして、キャッシングに関するお問い合わせの「その他お問い合わせ」に繋いでください。
海外キャッシュサービスの利用方法
dカードを使って海外でキャッシングを利用したい場合、ATMや提携金融機関の窓口から借り入れができます。
カードの国際ブランドがVISAの場合はVISAマークまたは「PLUSマーク」が付いたATMが利用でき、MasterCardの場合はMasterCardマークまたは「Cirrus(シーラス)マーク」が付いたATMから借り入れが可能です。
海外ATMでのキャッシング利用方法(手順)は以下のようになっています。
- dカードを挿入する
- ATMの言語を選択する
- dカードの暗証番号を入力する
- 金額を入力する
- 現金・カード・明細を受け取る
提携金融機関の窓口でキャッシングを利用する場合は、dカードに加えてパスポートが必要となり、VISAまたはMasterCardのマークのある提携金融機関が利用できます。
海外キャッシュサービスは翌月一括返済となりますが、dカードの「あとからキャッシングリボ」というサービスを利用して毎月一定額返済のリボ払いに変更することも可能です。
dカードのキャッシング利用方法(返済方法)
dカードのキャッシングの返済方法は「毎月元金定額返済またはボーナス月元金増額返済併用」となります。
初期設定ではクレジットカードの利用代金と一緒に毎月一定額のキャッシング利用分(元金+利息)をリボ払いで返済することになっていますが、ボーナス月には多めに返済したり、ATMや振込で臨時の返済も可能です。
- dカード利用代金と一緒にリボ払いで返済
- ボーナス月に増額返済
- 臨時の返済(ATM・振込)
この中で最も金利手数料が多くかかるのは、返済期間が長い「dカード利用代金と一緒にリボ払いで返済」となり、ボーナス月に増額返済を行ったり、臨時の返済を行うと返済期間を短縮できるため金利手数料も安く済みます。
返済金額はdカードの公式サイトにシミュレーションがあるので、借入を行う前に返済計画を立てておきましょう。
dカード利用代金と一緒にリボ払いで返済(返済日)
dカードでキャッシングを利用した場合、前月16日~当月15日の利用分が翌月10日(金融機関の休業日の場合は翌営業日)にリボ払いでの支払いとなります。
通常はdカードで利用したショッピングなどの代金と合わせて支払い口座からの引き落としとなり、次回のキャッシング支払い金額は明細書で確認が可能です。
ボーナス月に増額返済
返済期間を短縮して金利手数料を節約したいという時に便利なのがボーナス月の増額返済です。
毎月のキャッシング返済額は20日までに手続きを行うと次回の返済から返済額を変更できます。
毎月の返済額変更・ボーナス月の増額返済の手続きはインターネットから可能です。
dアカウントでログインの上、手続きを行ってください。
臨時の返済(ATMや振込での一時的な増額・一括返済)
できる限り金利手数料を節約したいという場合は、ATMや振込から臨時の返済(一括返済)を行いましょう。
この方法では、毎月の返済額を一時的に増額したり、一括返済ができます。
- 口座引落での臨時返済(一時的な増額):インターネットまたは電話から手続き可能
- 臨時の返済(一部または全額):振込(事前申し込み必要)またはATMで返済
インターネットから口座引落での臨時返済(一時的な増額)の手続きを行う場合は「口座引落による臨時のご返済」からdアカウントでログインして申し込んでください。
電話から手続きを行う場合は、10時~20時(オペレーター対応は18時まで)の間にdカードセンターに電話をして手続きを行います。
電話が繋がったら、自動音声ガイダンスに沿って「4」「6」「2」「3」をプッシュして「キャッシングの毎月のご返済額の臨時のお申込み」に繋いでください。
18時~翌10時の間は最初の「4」は不要です。会員番号と暗証番号を入力して、全額または1,000円単位での追加支払いを選択します。
振込で臨時の返済(一部または全額)を行う場合
一括返済など、全額または一部を振込で臨時返済したい場合は、カード会社が指定する口座へ振込を行うためインターネットまたは電話から事前申し込みが必要です。
インターネットバンキングを利用すると24時間いつでも返済できますが、振込手数料は利用者の負担となります。
インターネットから申し込みを行う場合は、以下のページにある「臨時のご返済」から手続きを行ってください。
電話の場合は、毎月の支払いを増額するという形で増額または全額の支払いを行います。
この場合も口座引落での臨時返済と同様に、dカードセンターに電話をしてください。
電話が繋がったら、自動音声ガイダンスに沿って「4」「6」「2」「3」をプッシュします。
18時~翌10時の間は「6」「2」「3」のみプッシュしてください。
ATMから繰り上げ返済(一部または全額)を行う場合
ATMから繰り上げ返済をしたい場合は、コンビニにあるCD・ATMや提携金融機関のATMからdカードと暗証番号を使って返済ができます。
- ATMにdカードを挿入する
- 「お預入れ」を選択する
- 暗証番号を入力
- 「お預入れ」でご利用サービスを選択
- 返済金額を入金する
返済時にも110円(1万円以下)または220円(1万円超)の手数料がかかります。
次回の引落し金額が確定している場合は、引き落とし予定額を除いた残高の支払いが可能です。