何度もクレジットカードの審査に落ちてしまう方はクレジットヒストリー(クレヒス)に問題のある可能性があります。
クレヒスとは何か、どうすればクレジットカードの審査に通りやすくなるのか、クレヒス入門編として注意点やクレヒス修行についてまとめました。
クレジットヒストリー(クレヒス)とは
クレジットカードの審査基準で重要な項目
クレジットカードを申し込んだ際に必ず行われるのがカード会社による入会審査です。年収や年齢、勤務先の規模などの属性情報を総合的に判断し、それぞれを点数で評価する「スコアリング」という方法が用いられています。
その中でも重視されるのが「クレジットヒストリー(クレヒス)」という項目です。クレジットヒストリーとはクレジットカードやカードローンの利用履歴の事で、いかに良いクレジットヒストリーを積み重ねるかが、カード審査を有利に進めるカギとなります。
カード会社のクレジットヒストリー
クレジットヒストリーには大きく分けて2種類あります。ひとつ目がカード会社のクレジットヒストリーです。社内クレヒスとも呼ばれ、そのカード会社独自のクレジットヒストリーのため、他のカード会社はその利用履歴の詳細を知る事はできません。
例えば、三井住友カードを10年間保有していて、その間に延滞なく毎月30万円利用していたとしても、他のカード会社からは「三井住友カードを10年間保有して、ごく最近30万円利用した」事しか分からないのです。
個人信用情報機関のクレジットヒストリー
クレジットヒストリーは個人信用情報機関という専門の機関にも記録されています。日本国内にある個人信用情報機関は「株式会社シー・アイ・シー(CIC)」「株式会社日本信用情報機構(JICC)」「全国銀行個人信用情報センター(JBA・KSC)」の3つです。
クレジットカードを取り扱う会社や消費者金融を営む企業、割賦販売を行う企業は個人信用情報機関に加盟していて、個人信用情報機関は加盟会員から収集した申し込みや契約にまつわる情報を照会に応じて提供しています。
これにより、カード会社などは新規の顧客に対しても契約に無理がないかや、支払い能力の有無を判断する事ができるのです。
クレヒス修行の方法(良いクレジットヒストリーの作り方)
毎月クレジットカードやローンを利用する
クレジットヒストリーを積み重ねる事を「クレヒス修行」と呼びますが、クレヒス修行に一番効果的なのが良い利用履歴を積み重ねる事です。クレジットカードやローンを利用してきちんと返済するだけでもクレヒス修行になります。
携帯代やネットショッピングの支払い、毎日の買い物など、無理のない範囲でカード払いを利用し、必ず支払い日に引き落としができるようにしておきましょう。
中でも毎月引き落とされる公共料金や保険料のカード払いはおすすめです。正しく請求が完了すると、クレジットヒストリーに「$マーク」が付きます。$マークは延滞せずに支払われた印となり、$マークの情報は2年間残るためカード審査の際に有利になりますが、カード会社によっては$マークが付かない場合もあります。
携帯電話本体の分割購入でもクレヒス修行になる
携帯電話本体を分割購入した場合もローン契約と同じ扱いとなるため、毎月きちんと代金を支払っていればクレヒス修行になります。
クレジットカードの利用と比較するとクレヒス修行の効果は低くなりますが、初めてカードを作る場合はクレヒスそのものがないため携帯電話の分割購入でクレヒスを積んでおくのもひとつの方法です。
携帯電話の分割購入ならブラックリスト入りしている状態の方でもできる可能性があるため、ブラックからの復帰用にもおすすめです。
延滞は絶対にしてはいけない!
クレヒス修行をする上で、絶対にやってはいけないのが延滞です。延滞をしてしまうとクレジットヒストリーに事故情報として「Aマーク」が登録され、2年間残ってしまいます。
更に怖いのが延滞を示すAマークが消えないうちにカードを解約するとその先5年間Aマークが残る点です。これは直近の入金履歴が契約終了後5年間残るためで、万が一延滞しても2年間はカードを解約しないようにしましょう。
延滞してしまったらカード会社から連絡がありますので、次の引き落とし日には必ず支払うようにして下さい。カードの引き落とし口座を分けている場合は口座残高に注意が必要です。
クレヒスはどれくらいの期間築いた方がいい?
クレヒス修行には、少なく見積もっても半年程度の期間が必要です。その間延滞をせず、クレジットヒストリーに$マークを並べるように心がけましょう。
クレヒス修行には比較的審査に通りやすいカードの利用や、携帯電話の分割購入がおすすめです。審査基準が異なる消費者金融系カードや、特定のお店のみで限定的に利用できるハウスカードは審査に通りやすいといわれています。
クレヒスを確認する方法
クレジットヒストリーは個人信用情報機関の加盟会員のほか、個人でも開示請求を行う事ができます。楽天カードや三井住友カード、JCBカード、アメックスなど、クレジットカード会社のほとんどはCICに登録されています。CICのホームページからは加盟会員を頭文字で検索できて便利です。
CICの信用情報開示方法
CICの信用情報開示は、インターネット・郵送・窓口と3通りの方法があります。一番早いのはインターネットで、パソコンやスマートフォンとカード契約時に利用した発信番号の通知ができる電話番号があれば手数料1,000円でCICのホームページから開示請求ができますが、手数料はカード払いとなっています。
郵送の場合はホームページから印刷するか電話で取り寄せた申込書と免許証などの本人確認書類のコピー、手数料として1,000円分の定額小為替証書をCICに郵送します。
10日程度で報告書が届きますが、別料金を払えば速達で送ってもらう事もできます。
窓口の場合は本人確認書類などの必要書類を持ってCICの開示窓口に行き、端末を操作して開示請求を行います。手数料は500円ですが、窓口は全国7カ所に留まり平日のみの受付となります。
JICCの信用情報開示方法
JICCの信用情報開示は、スマートフォン・郵送・窓口と3通りの方法があります。
スマートフォンの場合は専用アプリをダウンロードし、アプリの申し込みページから空メールを送信後、必要事項を入力して申し込みを行います。その後、本人確認書類の画像を送信し、クレジットカードやコンビニで手数料を支払うと一週間程度で報告書が届きます。
郵送の場合はホームページから印刷した申込書と免許証などの本人確認書類のコピーが必要です。手数料は1,000円で、定額小為替証書かクレジットカードで支払います。郵送の場合は一週間から10日程度かかりますが、別料金を払えば速達で送ってもらう事もできます。
窓口の場合は東京か大阪にあるJICCの開示センターへと行き、受付後に申込書を記入して手数料500円を支払います。
JBA・KSCの信用情報開示方法
JBA・KSCの信用開示方法は郵送のみとなっています。本人が手続きを行う場合は申込書と手数料として1,000円の定額小為替証書、本人確認書類(住民票と免許証のコピーなど2点)が必要です。
申込書はホームページから印刷するほか、コンビニプリントにも対応しています。一週間から10日程度で報告書が届きますが、別料金を払えば速達で送ってもらう事もできます。
クレヒス修行におすすめのクレジットカード
アコムACマスターカード
アコムACマスターカード
カードの特徴
アコムが発行する年会費無料のクレジットカード。最短即日発行可能で、18歳以上であればパート・アルバイトの人でも働いていれば申込OK。利用金額から0.25%キャッシュバック
発行会社 | アコム株式会社 | ポイント還元率 | 0.25%キャッシュバック |
---|---|---|---|
年会費 | 永年無料 | 審査速度 | 最短即日 |
利用限度額 | 300万円 ※クレジットとカードローンのご利用合計の上限は800万円まで ※300万円はショッピング枠ご利用時の限度額です。 |
申し込み資格 | 18歳以上の安定した収入(アルバイトOK)と返済能力を有する方で、アコムの基準を満たす方 |
すでにクレジットカードや利用中のローンがある方であれば、手持ちのカードでクレヒスを築いていくのがおすすめですが、クレヒス修行をしようと考えている人は、クレジットカード審査やローンの審査に落ちたという人が多いと思います。
ゴールドカードなどの審査難易度の高いカードであれば、一般カードにランクダウンすれば問題ないと思いますが、一般カードで審査に落ちたという人であれば他のカードに申し込んでも、また審査に落ちる可能性は高いでしょう。
一般カードで審査に落ちたという方は、クレヒス修行用カードとして人気の高いACマスターカードがおすすめです。
ACマスターカードは、一般的なカード会社が審査基準としてクレヒスを重視しているのに対し、収入があるかどうかに比重を置いているため、他社のカード審査に落ちた人でも審査通過できる可能性があります。
Tカード プラス(SMBCモビットnext)
Tカード プラス(SMBCモビットnext)
カードの特徴
SMBCモビットと三井住友カードが提携してできた消費者金融系カード。年会費無料で、Tポイントも貯まり、ETCカードの発行も可能。
Tカード プラス(SMBCモビットnext)は、次に紹介する消費者金融カードの「アコムACマスターカード」と比較すると、申し込んだその日にカードを受け取れる「即日発行」には対応していないものの、ETCカードを発行可能だったり、カードを利用すればTポイントが貯まったりと、クレジットカードに期待する機能がきちんと揃っているカードです。
また、ACマスターカードは「リボ払い専用カード」なのに対し、Tカード プラス(SMBCモビットnext)は入会時こそ「マイペイす・リボ」というリボ払い設定になっているものの、入会後に支払い方法を変更することが可能なので安心して利用できます。