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糖尿病をハックする「第3回ヘルスケアハッカソン 東京」レポート

公開日: : 最終更新日:2014/11/14

医療現場の課題をITの力で解決する事はできるのか?
2014年11月8日〜9日に目黒のHUB Tokyoで行われた、医療の課題を多職種で解決するハッカソン「Healthcare Hackathon inTokyo 02」に取材に行ってきました。

ヘルスケアハッカソンは、医療の課題をテーマに、医療従事者、エンジニア、デザイナー、ビジネスが共に課題の理解を深め、解決策を創りだす2日間のハッカソンイベントです。医師がスタッフ兼メンターとして会場におり、フィードバックを貰えるため医療テーマの事前知識がなくても気軽に参加できます。

第3回目である今回のテーマは糖尿病。約30名の方が参加し、6チームに分かれてアイデアを形にしていきました。第1回は大腸がん、第2回は高知の地域医療がテーマでした。

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ヘルスケアハッカソン開催概要

ヘルスケアハッカソンの運営は、medizine(任意団体)のメンバーである社会人経験を経て現在は医学部に在籍している古川由己さんと清水愛子さん。その他、高知医療再生機構の鈴木裕介さんや石井洋介さんが参加されています。

ハッカソンの1日目は、アイスブレイクから始まり東埼玉総合病院の中野智紀先生による糖尿病に関する基調講演が行われました。

「糖尿病治療の98%は患者さんが治療をする」患者さんが治療の主体者なので、患者さんの意見の入っていない治療方針が上手くいく訳がない。医師は今まで多くの患者さんの推移を見てきたので、治療のロードマップがわかっているが、患者さんは自分の治療は初体験なので、全てが初見。今自分が治療のどの辺りにいるのか迷子になっている状態。 治療のロードマップ作成が大事。など、これからハッカソンをしていく上で大切な知識を教えて頂きました。

そして、基調講演を元に参加者からアイデアピッチを行います。その19のアイデアから「この指とまれ」方式で6チームに絞りプロダクトを作っていきます。2日目は、各チームに分かれてモックアップの作成やアイデアを練り、最終的に5分のプレゼンに臨みます。

審査員は、株式会社ケアネットの共同創業者であるミレニアムパートナーズ社長の秦充洋氏と、株式会社FiNC 代表取締役社長CEOである溝口勇児氏。

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2日間、真剣に糖尿病に向き合い作り上げたアイデアの結果は!?

5分間のプレゼンと5分間の審査員による質疑応答を1チームずつ行い、審査員の審議によって優勝が決まります。また、参加者全員の投票により特別賞が授与されました。

発表されたプロダクトの内容と、実際に事業を行っている審査員からのコメントなどを含め6チームの紹介をしていきたいと思います。

優勝!DMクエスト「RPG要素でⅠ型糖尿病小児患者の良好なセルフコントロールをめざす」

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Ⅰ型糖尿病の小児患者をターゲットにRPG要素を持ったゲームアプリによって、糖尿病治療の良好なセルフコントロールをめざす。糖尿病の親は治療に対して敏感になってしまいがち。かつ、親もガミガミ言う自分への罪悪感も生まれる。そこで、治療のロードマップをゲームに例えて継続性を保つ。患者会と連携をして、思春期を過ぎた患者がゲームでの仲間やリアルでアドバイスを行うことにより、さらに強化にする考え。

審査員からは、世界の糖尿病小児患者は約50万人、日本では概算で約1万人とマーケットは小さい。ニッチな分野なので、コミュニティ機能の充実と小児喘息などの他の疾患と合わせて提供していくのはどうか?という意見も。

特別賞!Metabo Hunter「子供がハンターとなり、メタボ親父の不健康を撲滅する」

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子供を使ってメタボを解決するサービス。子供がメタボハンターとなり、「お父さんの身長と体重を入手せよ」「今日の夕食を報告せよ」などのミッションをクリアしていく。ミッションをクリアし、健康クイズに正解するとお小遣いが貰える仕組み。言うことを聞かないメタボな中年男性に、子供から声をかけることで不摂生を追い詰める目的だ。

審査員からは、「目の付け所が良い。こいつに言われたら・・・という、痛い所を付いている。」という声の他、性善説で行くのか?ゲーム会社の用に監視体制を付けるのは費用がかかるのでは?と具体的な質問も飛び交った。

プリケア「生活習慣病に対する予防医療のプラットフォーム」

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みんなが大事だと思っている予防医療が進まない原因は「サプライヤーがスケール出来ていない」からと考え「プラットフォーマー」として解決する。

既存のサービスは、特定のジャンルに特化している、必要なプログラムを全て個別契約するのは割高、効果があるのか1つ1つではエビデンスが少ない。などの課題がある。そのような既存の事業者が抱えている問題を解決することで、企業や健保の問題を解決するサービス。

メタボクエスト「顧客企業の従業員に対してゲームコンテンツで運動を促進する」

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生活習慣病改善のモチベーションが継続しない。という問題意識を持ち、ターゲットを企業の従業員においた。顧客企業の従業員に対して様々な運動によって得られたポイント貯めるゲームコンテンツ。ゲーム内の成果は賞与や保険料の減額など生々しいインセンティブをつける。いけてないアバターからポイントで格好良くなるという、非金銭的インセンティブも考えている。

審査員からは、IngressというGPSを使った歩き回ることで健康にも良いリアルゲームの紹介があり、「あまりに直球すぎるので、少し間接的にすると良いかもしれない」という意見も。また、実際の仕事にも直結するアイデアがあると良い。

Going My Way「やりたいことをシェアすることで、前向きに治療に取り組む」

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病気になると暗いことを考えがちだ。しかし、やりたいことをシェアすることで、治療にも前向きに向かうことが出来るのではないか?という考えから生まれたサービス。両親や友達からネガティブな発言ではなく、応援のメッセージがくる。医療者からも継続していないことを非難するのではなく、やりたいことに目を向けることでアドバイスしやすくなる。

TEAM YAMAITACHI(心情を吐露する患者SNSにより情緒的サポートをめざす)

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「やまいのままにわがままに」をテーマにネフローゼ症候群に罹患経験があるプレゼンターが、自分の気持ちを分かってくれない、苦しい気持ちをわかってほしい、という課題を解決するために作成したサービス。サービスは、①心情を吐露する ②匿名性が担保されている ③同じ病気を抱えている患者同士が繋がれる、という3つのコアバリューからなる。

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「検査また悪かったー!」「脱出したい!」など心情を吐露する。コメントする際にメッセージでも入力出来るが、ボイスメモを使用しボリュームに応じてコメントの大きさが変化する仕組み。もう1つの機能としてわがまま神社がある。わがまま神社は自分の欲望を吐露すると、拡散するための支援機能と奉納機能(投げ銭)を募集し、そこでのマネタイズをはかる。解決するかどうかはわからないらしい・・・。

どうしても慢性的な疾患だと長い治療期間を過ごすことになる。それに対してネガティブな想いを持つことも多い。しかし、それをキッカケに誰かと出会ったり、前向きな考えを取り戻す人を増やしたいという想いのこもったサービス。

次回のヘルスケアハッカソンは12月に八王子で開催

2日間に渡るハッカソンは少し腰が上がらない。という方は、12/7(日)に行われる第1回 ヘルスケアハッカソン in 八王子(生活習慣病の予防について考える1日)に参加してみてはいかがでしょうか?1日間で行うアイデアソンなので、ハッカソンよりも参加しやすいと思います。

医療学生ラウンジが主催する医療アプリ開発コンテストの「Aplicare」や、「スタートアップウィークエンド ヘルスケア」など多職種で医療の課題を解決する機会が増えてきました。今まで課題を考えるワークショップが多かった医療業界ですが、これからは解決策をみんなで考えることで医療の未来が開けるかもしれません。

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