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世界の母子を救いたい!日本の母子手帳と震災の経験から生まれた「Save the Baby」の挑戦

公開日: : 最終更新日:2015/01/19

日本の歴史から生まれた「母子の健康記録」を世界の公共財として電子化するプロジェクトが行なわれている。「Save the Baby」は、現在MIT(マサチューセッツ工科大学) Colab Contestsに参加しており、今まさに世界に飛び立とうとしている。日本の母子手帳と、震災の経験から世界の子供を守るには?そんな挑戦を紹介したい。

独自に発展してきた日本の母子手帳は、乳幼児死亡率を激減させた

Save the Baby 日本での母子手帳による効果

妊娠がわかったら、役所に届け出をして母子手帳を受け取る。病院での妊娠検診や出産時、子どもの予防接種や健診の記録。

今では当たり前のように浸透している母子手帳は、日本ではあたりまえ。しかし、妊娠中から幼児期までの健康記録が一冊にまとまって保護者の手元に保管される仕組みは、世界ではあまりない。

日本ではまず戦時中に妊産婦手帳が作られ、手帳を提示すると配給を優遇して受けられる特典もあり普及した。この単純な記録をする手帳によって、乳幼児死亡率を60.1%から2.6%に減らすことに成功する。

 震災で母子手帳にあった大切な記録が失われてしまった

Save the Baby 震災で情報が無くなった

2011年3月11日。東日本大震災が発生し、大切な情報が書かれた母子手帳が「津波」によって、流されてしまった。役所も病院も流されてしまい、どこにも記録が残っていなかった。

世界を見ると、どうだろうか?

世界の乳幼児の死亡原因は、災害そのものよりも感染症、下痢、栄養不足です。日常の記録が役に立つことは日本の例で明らか。そして、災害時にも情報がなくなってしまう経験をした。そんな2つの経験を生かして世界の子供たちを救うプロジェクト。それが、「Save the Baby」

途上国の環境に合わせて電話回線を利用する

Save the Baby インターネットではなく、電話回線を利用する

母子手帳を電子化しようと思ったら、ついアプリ化などを考えてしまう。

しかし「Save the Baby」は、母子健康記録を世界の公共財として電子化するプロジェクト。先進国だけが使えては意味がありません。そこで、途上国の通信環境に合わせ、携帯電話からの音声入力、プッシュ操作などによりデータを保存可能な、クラウド電話を活用するAPIを使います。

電話を使って日常は記録し、災害時には「母子」と「医療関係者」をつなぐ

Save the Baby 日常的に健康情報を蓄積するSave the Baby 災害時には医療者に聞くことができる

 

日常では普段から使える母子の健康状態の記録として、「予防接種の記録」「体重の記録」などを電話を介してバックアップします。文字は書けなくても、言葉が話せる人であれば音声を使用して記録をする事も可能です。

非常時には、避難勧告をSMSで送信したり、災害発生後に気になる母子の健康状態を把握することも可能です。東日本大震災でも、被災地のお母さんは様々な悩みを持っていたはずです。

受け取った情報を使い、適切な対応が可能になる

Save the Baby 災害時の物資搬入データも解析できる

「Save the Baby」から送られてきた情報を元に医療関係者は、優先地域が特定でき、物資や医療スタッフの分配を適切に行う事が出来ます。

インターネットが繋がっていなくても、電話さえあれば使用が可能であることが、災害時にも役に立つ事ができる大きな要因になっています。日本には、母子手帳の歴史と震災の経験から、災害後にはどのような物資が必要か考えフォロー出来る知見があります。

世界中の母子を救いたい、その仕組みとしての「Save the Baby」がある

Save_the_Baby_-_YouTube

Save the Babyは、母子の健康データをデジタル化することだけが目的ではありません。

格差(お金と知識と習慣がないがゆえに、母子保健の現場は立ち遅れている地域)社会が引き起こす、様々な問題が、災害弱者としての妊婦さんと子どもたちへの被害をより大きくしています。よって、女性のエンパワーメントの向上、保健医療施設の改善やコミュニティ活動など広がりをもった、妊娠~産後までの継続ケアを強化する包括的な仕組みづくりをしたいと考えています。

※記事中の写真は、「Save the Baby」のyoutubeからキャプチャ引用
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
http://savethebaby.github.io/twilioNet/ 作『Save the Baby』はクリエイティブ・コモンズ 表示 – 非営利 – 改変禁止 4.0 国際 ライセンスで提供されています。

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