*

プロフェッショナルな医療人:「おそうじのおばちゃん」Tさん

公開日: : 最終更新日:2014/08/12

ファンの多いそうじのおばちゃん

「あら〜、のりちゃん、まだこの部屋にいたとね〜」
 
ピンクの清掃服をきた「そうじのおばちゃん」Tさんが4月から七階西病棟の清掃スタッフとして戻ってきた。
この大学と付属病院の清掃サービスを請け負っている会社の業務のローテーションが三ヶ月で、担当病棟階が変わるようだ。
 
「おはようございます、今日もよろしくお願いします」
その声は、いつもさわやか。
 
テキパキと段取り良く、ゴミ箱を交換し、床をモップで拭き、4人部屋の洗面台を洗う。
病院には様々な職業の人々が出入りするが、私の一番好きで尊敬する仕事人=医療人は、このおそうじのおばちゃんだ。
私は、この「そうじのおばちゃんTさん」が大好きだ。ファンである。
 
そして、それは私だけでは、ない。
他の患者さんも彼女のファンは多い。
ある患者さんは退院する日、彼女に挨拶するためだけに病院中を歩き探しまわっていた。

仕事中はいつも機嫌良くはいられない

入院はそれだけでストレスである。患者はあらゆる医療者の視線にさらされ、プライバシーを侵害される。
それは、安全ではあるが、常に監視されているのは、ストレスフルである。
一人の時間はトイレとお風呂と夜のカーテンを閉め切った間だけ。
夜間もラウンドチェックupがあるため、完全に一人の時間はない。
 
病室には「いろんな人」が出入りする。
看護師、看護助手、薬剤師、医師、リハビリのRT,PT,医療事務のクラーク、そして清掃スタッフ「おそうじのおばちゃん」。
病室に出入りする人々は皆「仕事」で来ている。
医療現場は多忙であり、ハードだ。
皆いつもいつも、機嫌良く仕事できる訳ではない。
時には、その声に苛立ちが混じる。
それはある種の「騒音」であり、患者の心は疲れる。
 
そんな、ストレスフルな入院生活の中、そうじのおばちゃんTさんの声を聞くと、不思議と心が安らぐ。
彼女は、決して、患者に「不機嫌な」声を聞かせない。
機嫌良く仕事をすること。
これこそ、まさに癒しであり、プロフェッショナル。
 

全ての職種がチーム医療

「病院もわるくない。もうちょっとだけ、頑張ろう」
そんな気にさせてくれる彼女の仕事ぶりはどんな薬よりも私の心に効く。そんな気がする。
チーム医療の重要性が叫ばれて久しいが、患者と身近に接する清掃員の方も医療人である。
彼女のような声を出せる、医師になれたら。
そんな尊敬を抱かせてくれるおそうじのおばちゃんに今日も、感謝!
 
新病棟廊下

関連記事

議論

「医療化」って知ってますか?<医療と社会の関わり方>

任意団体「かさまねっと」は、2013年9月から茨城県笠間市の医療・福祉・介護の対話の場作りを行ってき

記事を読む

rumoi24b

人生の終着点としての病院ー研修医の提言③

『実の姉とは絶縁しています。必要ならば弁護士を通じて連絡をとってください。』 病院というものは社会

記事を読む

ママと子どもの除菌習慣プロジェクト<除菌戦士ジョキンジャー>___大幸薬品

手洗い・うがいは大切。除菌戦士ジョキンジャーも面白い!でも、空間除菌はちょっと待った!

大幸薬品が発売している「クレベリン」という空間除菌製品のPR特撮ムービー「除菌戦士ジョキンジャー」が

記事を読む

p02-3-l

ドクターヘリの中で救命救急医が考えていること

いつものように仕事をしていると、救急室の電話が鳴りました。「与那国診療所のドクターからです」 「急

記事を読む

image11

歯学生より病院や介護の現場で働かれる方々へお願い

こんにちは。 昭和大学歯学部4年の金箱志桜都(かねばこしおと)と言います。 書きたいテーマは色々

記事を読む

Screen Shot 2015-01-06 at 9.26.00 AM

患者視点から描く 新しい医療のしくみ

 夢は新しい医療のしくみの構築 M-Laboで記事を書かせて頂くことになった慶應義塾大学の

記事を読む

起きるケア

寝たきりの人を「起こす」という新たな看護の方法【私達を支える看護学①】 

看護研究の世界へようこそ! 本日より、私達を支える看護学シリーズを全5回に分けて連載させて頂きます

記事を読む

y56-0

離島の医者にプライベートはあるのか

離島の医者と言うと…「町中で患者さんから声をかけられる」「患者が自宅に押しかけて来る」そんな感じでし

記事を読む

memory

医療者が知っておきたい、経営学者から学べる3つの視点

今日は、半年前高校の同級生(文系)に「ここ最近読んだ中で一番面白かった本は?」と聞いて読んでみたら、

記事を読む

コグニサイズ5

認知症予防の新らしい頭と身体の体操「コグニサイズ」

認知症予防の必要性 現在65歳以上の4人に1人が、認知症とその予備軍であるといわれています。さらに

記事を読む

IMG_3141
医師に英語は必要か?

医師に英語は必要か? 医者であれば、英語を話せて当たり前じゃない

IMG_0047_rs
治験を紹介されるまでに知っておきたい、メリット・デメリットの考え方

Medical Warriorsの代表である長谷山貴博。治験に

e98e5089cd6e99f5f2528c6b61d167fa195cb8af
難病患者による、難病患者のための「Dr.NEAR」クラウドファンディング開始

難病患者さんがどんなことに困っているか知っていますか? 前に、人

寿司??
「米1粒の寿司握れ」これが医師採用試験!?医学生の反応や病院側の求める人材とは?

こんにちは。医学生の大塚勇輝です。 先週、Yahooニュースのト

www_aisei_co_jp_Portals_0_images_pages_user_efforts_magazine_HGM17_pdf
全ページが中吊り広告!?『ヘルス・グラフィックマガジン』の作製者に聞く、熱のあるフリーマガジンの作り方

「なんだ・・・このクオリティーの高さは!」このフリーマガジンを見たほと

→もっと見る

PAGE TOP ↑