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紙芝居『まあおばあさん』から考える

公開日: : 最終更新日:2014/02/01

Going my wayを行く私は、他のブロガーの人が旅やオススメの本の話を書く中、

 

 

 

今日は紙芝居の話をします、笑

 
 
 
 
みなさん『まあおばあさんありがとう』という紙芝居を御存知でしょうか?
 
 
 
紙芝居の主人公は、まあおばあさんというおばあさんの飼い猫です。猫は最近まあおばあさんに元気が無い事を気にしています。なんとか元気になってもらう方法はないかと、猫はフクロウのおじさんのもとへ相談にいきます。するとフクロウのおじさんは言います。
 
「心配されるより、心配する方が元気になるんだよ」
 
そこで猫は、仮病を使っておばあさんを心配させます。猫の体調を心配したおばあさんは必死で猫の看病をし、どんどん元気になりました。というお話です。この紙芝居の話を聞いて、なるほどと思いました。
 
 
 
 
今日のテーマは
 
 
 
『施し』は果たして人を幸せにするのか?
 
 
 

1、医療の現場で思う。

 

 病院の患者さんを見てて思ってしまうのが、病院という空間がこの人の病状を悪くしてるのではないか?という事。空間という物に対して様々な要素が絡んできます。その中で「必要とされる力」を患者さんが持つ事はとても意味のある事なのではと思いました。
 
病院では医療関係者が患者さんに「施し」をします。その中でよく患者さんが「すいませんなぁ」とか「申し訳なくて看護師さん呼べんわぁ」というのを聞きます。逆に医療関係者が「またあの患者さんに呼ばれた」というのも聞きます。
 
 将来の医師になる人間として最低と言われるかもしれませんが私もたまに思ってしまうのが正直な等身大の気持ちです。もし、患者さんが何らかの形で、例えばリハビリ中の患者さんに理学療法として小児科病棟の子供に折り紙を折ってあげるとか、体が動く患者さんに病棟の掃除をしてもらうとかそういう形で「必要とされる力」を患者さんが持った時にまた違った病院の景色が見えるのではないかと思います。
 
 何かと患者さんに「施し」をする事を美徳とし学生時代から教えられますが「心配されるより、心配する方が元気になる」という考え方もこれからの時代を荷なう私達が頭に入れてもいいのではないかと思います。
 
 

 2、高齢化社会に向けて考える。

 

  私は将来、小児科に行こうと考えております。「病院」だけでなく「社会」に目を向ける事を決めており、そんな私の関心事の多くは、今後訪れる超高齢化社会での子育ての在り方にあります。
 
今、東京で『フローレンス』というNPO法人があります。そのNPOの活動は病気になった子供を受け入れる「病児保育」、待機児童問題を解決すべく「おうち保育園」の制度の確立など多岐を及びます。その活動を支えているのが、子育てを終えた50.60代の元気なおばさま達。彼女達が親が共働きの子供達の面倒を見ています。
 
 私は一時期休学して企業にインターンする事を考え、様々な企業に見学に行っておりました。その中でフローレンスは第一候補で、一日会社の中身を見せて頂く機会がありました。そこで感じたのは働く人のパワー。そのパワーが社会を変えるほどの力を持つ原動力に繋がっているのかなとか感じました。
 
これからの高齢化社会においていかに高齢者が「心配される人」ではなく「心配する人」になる事が出来るのかがとてもキーになってくると思われます。「心配する高齢者」が子育てに関わる事が超齢化社会が抱える問題の大きな突破口になる事を私は確信しております。
 
 

3、STARBUCKSの秘密。

 

  私は2年間スタバでバイトをしていました。とても面白い企業で人材育成にとても時間をかけます。人と人の関わりに重きを置くこの企業にはTHANK YOUカードというカードがあります。(今はあるんかな?)
 
同じ職場の人に何かしてもらったり、常連のお客さんに感謝の意を持って渡したりします。もらった時に少し気恥ずかしくはあるのですが、職場の人に渡されたりするとちょっぴり嬉しくなってまた頑張ろうと思ったりします。褒められたいという感覚なのか、頼りにされたいという気持ちからか主体的に頑張ろうとします。そして助け合いが生まれます。そういった人達が作る雰囲気がスタバに人を引き寄せているのかもしれません。
 

4、最後に

 

 医学の中に社会疫学という分野があります。社会疫学とは、社会的な要因が人の健康や病気にどのような影響を与えるのかを研究する分野です。社会的な要因とは、所得、労働条件、ストレス、近隣・地域との関わりなどその人の置かれている状況と言い換えられます。
 
 ハーバード大学公衆衛生大学のカワチイチロー教授で有名になった「ソーシャル・キャピタル」という原理があります。ソーシャルキャピタルとは世話を焼いたり焼かれたり、心配したり心配されたり、助けたり助けられたりという付き合いを深めていく事で社会の効率化が高まっていく文化の事で、これが日本を世界一の長寿国にしたとしています。
 
 医療関係にいるとついつい「施し」が美徳になってしまいます。決して「施し」が間違っているとは言っている訳ではありません。それ自体は素晴らしい事です。しかし過度な「施し」が患者さんの生きる力を奪っている事も多いに有り得ると思います。そしてこれは医療関係だけでなく被災地や障害者社会などの領域でも起きている可能性があるのではないかと私は考えております。
 
 日本にはソーシャルキャピタルの文化が昔から根付いています。「施し」より「助け合い」の方が良い社会を形成する上でぴったりなのかもしれません。
 
 
 
参考 
 
 
 
IKURO MORI
 
東海高校卒業。現在とある地域の医学部5年生。医学部に入学後4年間医者になりたくないと思い、現実逃避をし続ける。世の中の常識に常に疑問を持ち、枠にはまらず考えて・行動する事をコンセプトに色々な事に首を突っ込む。その中で打ち込んだ医学の道以外で得た経験が結果的に医療の無限の可能性を感じさせ、その中で「社会を変える医療」に着目し医療の道に行く事を決意する。主な興味の対象は「人間とは」「情報とIT」「多様性」。小児分野に進む予定。
 
 

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