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20代の学生の時にやるべきことってなんですか?

公開日: : 最終更新日:2014/04/29

いきなりですが問題提議します。

 

医療系学生が学生時代にするべきことは何なのか?

 

先に私の結論から言いましょう。

 

「自分を知る事」です。この事については後に触れたいと思います。

 

さて大学生活を送る上での医療系学生と他学部生の大きな違いとして今回挙げるのが職業決定である。職業決定を話す上で欠かせないのが、自由な社会的役割実験の時期についてである。

 

自由な社会的役割実験とは、将来自分は社会の中でどのような役割を持つ事にしていくかを試行錯誤しながら決める事で、現代社会ではこのステップを思春期の時期におこない、やがて自分の中で確立して社会に出て行く事になる。

 

一昔前では、通過儀礼がこの役割を果たしていた。しかし、現代社会では自主性・多様性・コミュニティーの解放の3点の理由で、与えられた儀礼という形ではなく自分で考え・自分で行動する事で自己を確立し職業決定をしていく。

 

このステップは現代社会を形成する全ての国の人が通るステップで思春期に行われる。しかし日本の中学・高校生は大学受験とそれに向けた対策で厳しい管理状況に置かれる。自由な社会的役割実験期間である思春期を厳しい管理状況に置かれる日本人は、その役割実験を大学生になってから行う事になる。

 

この点で日本の自由な社会的役割実験期間そして職業決定は、他の国と大きく異なると言えるだろう。

 

しかし不思議な事に、日本の医学系学生はその地点で厳しい管理下で職業決定を済ましている。では、日本の医療系学生は自由な社会的役割実験をいつ終えたか?

 

先に私が考える結論を述べたいと思う。

 

そもそも日本の医学生は自由な社会的役割実験を完全に終える事なく職業決定をしてしまった。

 

私の大学では医学部三年生の後期は主に研究室研修を行う事に費やす。その中で、医学部生の特性を研究させて頂いた。

 

その研究の中で、「医学部の三年生は医学部一年生よりも、職業決定に関するストレス指数が高くや共感的関心が低い。」という結果が出た。普通は年齢を重ねるごとに自由な社会的役割実験を行う事でストレス指数が下がり、共感的関心が上がる。

 

とても不思議な結果で、医学生の職業決定においてそして更に大きくみるとアイデンティティの形成において何か他とは違う要因が作用していると考える事が出来る。

 

私はこの状態をアイデンティティ形成においての拡散の状態であると考えた。拡散の状態とは職業決定を行なったにも関わらず、現実的な職業と自分との関わり方や課題に対応出来ないため、結果モラトリアム状態に陥る状態である。今回の研究の結果は拡散の状態のような心理的背景が作用しているのではないかと考えております。

 

さて、難しい話をしましたが、私の本題の結論は

 

私たち医学生、そして医療学生が学生時代にした方が良い事は自由な社会的役割実験期間をもう一度設ける事

 

職業決定をもう一度行う事まではしなくても、自分の職業をもって何をしていくのか。
例えば医学生なら医師として、社会とどう関わっていくか・誰に貢献するのか…..etcをしっかり考える事であると私は考えております。

 

就職活動という大学生時代での大きなイベントを私たちは経験しません。
だからこそ職を持つ事は「目的」でなく「手段」である事を人一倍意識する必要があります。

 

具体的な活動として例を挙げると

・社会に出る。バイトをする。
・海外に1ヶ月ばかり行ってみる。
・学校以外、医療系以外にコミュニティーを持つ。
・部活、特に幹部を真剣に打ち込む。
etc…………………

勿論、勉強は本分です。ですが、「良い医者になる」事はただ勉強する事ではないと考えております。

 

はっきりした目的意識を持ち、その目的が社会的に価値のある目的で、そのために勉強をする事が本当に「良い医者になる」ために必要な事なのではないかと考えております。

 

皆様いかがでしょうか?

 

(ライター Ikuro Mori)

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