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震災当日、僕は屋久島にいた。10日後、被災地を歩いていた。

公開日: : 最終更新日:2014/02/01

yamadamachi

震災当日、皆さんはどこにいましたか?

僕は、2011/3/11。所属するワンダーフォーゲル部の春合宿で屋久島の山を仲間と歩いていた。屋久島には縄文杉など登山道があるが、その先の宮之浦岳を2泊3日で縦走をしていたのだ。

3/10から山に入り、みんなで「屋久島はやっぱり自然がいいな!」「今年は雪が多くて、上まで行けるか?・・・」などいつものようにワイワイ登山をしていた。もちろん、携帯電話の電波も無く、非日常を楽しんでいた。

そう、僕らは3/12まで震災が起きたことすら、知らなかった。

僕らは、深い雪に阻まれ撤退を余儀なくされたため、同じ道を歩き下山をしていた。すると、すれ違うオジサンが「東北で凄い地震があった」「屋久島から出れない」などと言う。

”それは大変だ””屋久島から出れないのは困ったな”とその時は、まだ海外で大災害が起こった時のように僕達は1つの話題としてしか捉えていなかった。あまりにも現実味がないことだったのだ。

しかし、下山してみると、津波警報のためフェリーは欠航。宿に入ると、どのチャンネルでも津波の映像を流していて、やっと物凄いことが起こったのだと、僕達は実感したのだった。

 

実感のない、3日間の九州1人旅

 次の日、屋久島から鹿児島へのフェリーが動いたため、僕達は九州へと渡った。部員の家族は全員無事を確認されており、とりあえず東京に帰っても混乱が続いているようなので、旅を続けることにした。個々にやりたいこともあり、僕達はとりあえず、「3日後に博多駅集合で!」と、ワンゲルのノリで鹿児島駅にて解散した。

僕はというと、「あんたが帰って来ても家の食糧減るだけだから、1週間は帰ってこないでゆっくりしなさい」と相変わらず放任主義の親に言われていたので、当初の予定通り鹿児島の百名山、開聞岳へと向かった。

そこからはテレビを見ていなく、情報は携帯からであったが、電車に乗る学生も、社会人も普段通りのように生活していたため全く震災のことについては、深刻に考えれていない自分があった。

ヒッチハイクで開聞岳の登山口まで行く時に乗せてくれた家族も、「なんか大変なことになったねー」
登山中に会った人も、「東北は大変だ―」

と何だか、まるで他人事、海外で起きた災害のようであった。

だが、登山をしている時も、鹿児島から博多に向けて鈍行列車を乗り継いでいる時も、頭の中には震災のことが頭に染みついていた。

 

自問自答→相談→決意

「僕は何をしているんだろう」
「こんな旅をしていても良いのだろうか?」

そんな中、電車の中では携帯で情報収集をしている自分。どんな状況なのか?
ボランティアは危ないから行くな、いや人が必要だ。情報が錯綜して良くわからない。そんなことを書いている人は、現地にいる人ではなかった。

でも、9.11のように遠いアメリカの話では無い。新潟中越地震のように子供でもない。丈夫な身体がある、春休みで時間もある、野宿は慣れている。自分が行かなくて誰が行くんだ?

僕の背中には登山で使っている、テントやガスなど生活出来る一式が詰まったザックがあった。そう。食料と水さえあればどこへでも生き抜ける装備がある。健康な身体もある。

ネットの情報では何もわからないじゃないか?

 

そんな想いを募らせる中、誰かに相談したく、高校の登山サークルの尊敬する先輩であり、休学をしてカンボジアでボランティアなどをしていた方に電話してみた。

僕「行っても役に立たないんじゃないでしょうか?行ってもいいものなんでしょうか?」

先輩「行ける環境にいる人が行くべきだ。現地で見ないと分からないこともある。僕達の代表で行ってこい」

 

震災から4日後。

現在、博多。カラオケでオール中。

僕は、被災地に行くことを決意した。

 

             次話|震災当日、僕は屋久島にいた。10日後、被災地を歩いていた。その2

 

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